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-ノベルゲーム・タイピング-

ファミコン探偵倶楽部 -消えた後継者- 後編

このブログはゲームのテキストを文字起こし・画像を投稿していますので、ネタバレを多く含みます。

読んで面白いと思ったら購入し、ぜひご自身でプレイしてください。

ご意見・ご要望がありましたら
─メール─ zippydle.scarlet@gmail.com
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Twitter─ @Zippydle_s
まで連絡下さい。

 

--------------------

 

 

・・・。

 

 

しんふぜんで しぼうした あやしろ キクの
ちょうさを ぜんぞうに いらいされた
しりつたんてい もりた けんいちは
ある じこで きおくを うしなった。

しびと よみがえりのでんせつが のこる
みょうじんむらで やがて けんいちは、
ばくだいな いさんをめぐる
ふくざつなじけんに まきこまれる。

あやしろしょうじの しゃちょう カンジが
どぞうで ころされ、 じけんは
さつじんへと はってんした。
そして いままた けんいちに・・・

しつじからの でんわが なにかをつげた。
カンジのおとうと あやしろじろうに
いったいなにが・・・?

けんいちは ふたたび みょうじんむらへと
むかったのである!


・・・。

 



みょうじんやまで
けんいちを まっていたのは
かわりはてた じろうの いたいだった!


けんいち「なぜ・・・じろうが?!」


そばには けいかんと、くまだが います。

 

くまだを よんだ。

 



くまだ「おう けんいちくん。 みてのとおり たいへんなことぢゃ!」


しいんを たずねた。


くまだ「うむ・・・みたかぎりでは・・・ くびつりによる ちっそく・・・ぢゃな」


じぼうじかんを たずねた。


くまだ「きのうの 0じから 1じごろぢゃな。 はっけんしゃは けさ さんぽにやってきた ぜんぞうぢゃ」


きづいたことを たずねた。


くまだ「うむ、そういえば ロープのしめかたに えらく ねんがいっておるようぢゃ。 かくじつに しにたかったのかのう・・・」


けいかんを よんだ。


けいかん「なんだね? じゃまは しないでくれよ」


きづいたことを たずねた。


けいかん「うーん。 そうだな・・・ じさつのわりには いしょらしきものが みつからないっていうのが へんかな」


くまだを よんだ。


くまだ「ぜんぞうたちに ようが あるなら こえを かけてきてやる。 わしは びょういんへ もどるから そのついでぢゃ」


ぜんぞうを よんだ。

 



ぜんぞう「な、なぜ このようなことに・・・!」
けんいち「じろうさんを はっけん されたのは あなたですね」
ぜんぞう「・・・は、 はい。 さようです。 ・・・あ、 あのときは おどろいて こえも でませんでした・・・」
けんいち「ゆうべの 0じごろは どうされてました?」
ぜんぞう「ゆうべは はやく やすみましたが・・・」


きづいたことを たずねた。


ぜんぞう「ゆうべ わすれものを さがしに もどられた じろうさまは ようぎもはれ、 ホッと されておられましたのに・・・。 さがしものは みつからなかった ようですが・・・」


あずさを よんだ。

 



あずさ「カンジにいさんの つぎに じろうまで・・・ いったい どうなってるのよ!」


アリバイについて たずねた。


けんいち「ゆうべの 0じごろは どうされてました?」
あずさ「なっ なによ。 あなたに いう ひつようは ないわ! ・・・やしきに いたわよ!」


きづいたことについて たずねた。


あずさ「カンジにいさんも じろうも アキラが ころしたのよ! こんどは わたしを ねらってるんだわ!」
けんいち「その アキラさんと あっていたという ひとのことですが・・・」
あずさ「なっ なによ。 あなたに いう ひつようは ないわ


アリバイについて たずねた。


あずさ「やしきに いたって いってるでしょ! ふゆかいだわ! もう はなすことなんて なにもないわ!」


ぜんぞうを よんだ。

 



きづいたことについて たずねた。


ぜんぞう「そういえば じろうさまが おかえりに なられるまえ かんださまからの でんわを あかねが とりつぎました」


あかねを よぼうとした。


ぜんぞう「あかねでしたら やしきに おります」
けんいち「じゃあ はなしを きいてきます」


・・・。

 

 

 

 



あやしろけの いまです。


じろうのことを たずねた。


あかね「はい。 たしかに かんださまからの でんわを じろうさまに とりつぎました」


アリバイについて たずねた。


けんいち「ゆうべの 0じごろは どうされてました?」
あかね「じろうさまが かえられた すこしあとに あずささまも でかけられたので いちおう とじまりして ひとりで へやに いました」
けんいち「?! ・・・・・・」


*16 にでんわを した。


ひしょ「かんだ べんごしじむしょで ございます。 かんだは ただいま ふざいですが」
けんいち「ゆうべ あやしろ じろうという ひとが うかがいませんでしたか?」
ひしょ「らいきゃくなら ございましたが ・・・ えっ?! そのかたが じさつ?! あの、 わたくしで よろしければ おはなしを うかがいますので こちらに いらっしゃってください」


かんだ べんごしじむしょに いどうした。


・・・。

 



かんだ べんごしじむしょ です。


ひしょ「おまちいたして おりました。 いしの れいこ ともうします」

かんだのことについて たずねた。


ひしょ「おわかいのに とても ゆうしゅうな かたです。 まだ30だい だったと おもいますよ。 せんじつみお いぜん たんとうされた じけんの ファイルを ねっしんに みておられました。 そういうときの せんせいには ちかよりがたいものさえ かんじます」


ファイルを しらべようとした。


ひしょ「なにを するんですか! ようがないなら おひきとりください」


みょうじんえきへ いどうした。


・・・。

 



みょうじんえきです。

むらびとが さわいでいます。


むらびと「あやしろけで また ひとが しんだ! たたりじゃー!」


おもいだす。


けんいち「しまった、 かんがえてみれば ひしょに きのうきたのが じろう だったという かくにんが とれていないや。 しゃしんでも あればいいんだが」


あやしろけへ いどうした。


・・・。

 



あやしろけの いまです。


じろうのことを たずねた。


あかね「じろうさまは めんきょしょうを さがして おられました。 もりたさま。 これは じろうさまの めんきょしょうです。 おやくに たつかも しれません。 おもちください」


かんだじむしょへ いどうした。


・・・。

 



かんだ べんごしじむしょ です。


めんきょしょうを みせた。


ひしょ「たしかに このかたです! きのう おみえに なったのは。 ああ、 このかたが あやしろしょうじの せんむさん でしたか。 でも・・・ あのかたが じさつされたとは とても しんじられませんわ」


じろうのことについて たずねた。


ひしょ「おふたりは かなりながく はなしを されたあと いっしょに でかけられました。 おはなしが はずんでいたようで、 はいざらが すいがらで いっぱいでしたよ。 あのかたが じさつされたとは とても しんじられませんわ」


みょうじんえきへ いどうした。


・・・。

 

 



みょうじんえきです。

むらびとが さわいでいます。


むらびと「あやしろけで また ひとが しんだ! たたりじゃー!」


あたりを しらべた。


みょうじんやまが むらぜんたいを
みおろしています。


けんいち「あのやまで じろうは・・・」


あたりのひとを よんだ。


むらびと「あんた まだおったんか! あれほど いうたのに・・・」


めんきょしょうを みせた。


むらびと「あんた ほんきで そのひとが じさつしたと おもうとるんか?! このひとは じさつ なんかじゃねえ! キクさんに ころされたんじゃ」
けんいち「! ・・・ たしかに じろうの しいんが じさつだと まだ きまった わけじゃない・・・。 そういえば そろそろ じろうの けんし けっかが でてるんじゃないかな?」


くまだ いいんへ いどうした。


・・・。

 



くまだ いいんです。


くまだ「おう きみか。 たったいま けいさつから れんらくが あったぞ!」
けんいち「! で、 どうだったんです?」
くまだ「やはり ただの じさつぢゃと。 なんか なやみごとでも あったんぢゃろ」
けんいち「・・・・・・ でも じろうには ちょくぜんまで まったく じさつ するような そぶりは なかったようですよ。 カンジごろしの ようぎも はれて これから あやしろしょうじを うごかして いけると いうのに あまりにも ふしぜんだと おもいませんか?」
くまだ「たしかにそうぢゃが・・・・・・」


くまだは かんがえこんでしまった・・・


あずさのことを たずねた。


くまだ「ん? そういえば さいきん みかけんな。 のどは もう いいんぢゃろか? わしの いうとおり、タバコを やめとれば よいのぢゃが・・・。 ・・・」
けんいち「ところで くまだせ・・・」
くまだ「うむむむ・・・」
けんいち「くまだせんせい、 かんがえこんじゃった。 もう なにをきいても むだみたいだ・・・」


あやしろけへ いどうした。


・・・。

 



あやしろけの いまです。


ぜんぞう「おかえりなさいませ もりたさま。 なにか わかりましたか?」


あかねを よぼうとした。


ぜんぞう「いろんなことが つづいたせいか・・・ あかねは ひまを ほしいといって じっかへ かえって しまいました」


あずさのことを たずねた。


ぜんぞう「それが・・・ でていかれたきり おかえりに ならないのです。 とうぶん ここにいると おっしゃって ましたのに・・・」


かずとのことを たずねた。


ぜんぞう「かずとさまは キクさまの こどもでは ありませんが ほうりつてきには あやしろけの にんげんと みとめられます・・・。 ! もりたさま、 かずとさまも いさんそうぞくには かんけいが あるのでは ありませんか?」
けんいち「?! ・・・・・・」
ぜんぞう「もりたさま。 きょうは そろそろ やすませて いただけないでしょうか? すこし・・・ つかれました」


うつぎじむしょへ いどうした。


・・・。

 



あゆみ「おかりなさい。 けんいちくん。 なにか わかったの? わたしの ちょうさだけど、 けっきょく アキラと いっしょにいた おとこが だれなのかは わからなかったの。 アキラの あしどりが ゆいごんこうかいのひを さかいに プッツリと とだえていることは まちがいないわ」


すいりする。


じろうは じさつの ちょくぜんまで
かんだと あっていたようだ・・・。

かんけいしゃが、 あいついで きえてゆく
あやしろけ・・・ そしてさらに

かずとが なんらかのかたちで
じけんに かかわりが あるのでは・・・


あゆみ「けんいちくん こんどは わたし なにを ちょうさ しようかしら?」


めんきょしょうを みせた。


あゆみ「・・・・・・? アキラと あっていたのは じろうかも しれないっていうのね! わかったわ しらべてくる。 これ ちょっと かりるね!」


みょうじんえきへ いどうした。


・・・。

 



みょうじんえきです。

むらびとが さわいでいます。


おとこA「みたんじゃ! わしは キクさんを みてしもうた! ほんとうだで!」
おとこB「えっ?! わしも ゆんべ このめで みた! ありゃ ぜったい キクさんじゃ!」


えきいんを よんだ。


えきいん「あっ、 あなたですか むらびとたちの ようすが へんなんです。 キクさんを みたっていう ひとが きゅうに ふえちゃってるんですけど・・・」
けんいち「?! ・・・・・・」


キクのことを たずねた。


えきいん「ふしぎなことに キクさんを みたっていう じかんが だいたい みんな おなじような じかんなんです。 いったい なにを みたんでしょう? まさか ほんとうに・・・ うっ、 こわいことを かんがえてしまった」


きづいたことを たずねた。


えきいん「そうそう、 くまだせんせいが さっき けっそうをかえて どこかへ ゆかれましたけど・・・ また なんか あったんですか?」


あたりのひとを よんだ。


むらびと「キクさんが よみがえったのじゃ! たたりじゃ、 あ、 あやしろけの たたりじゃあ! キクさんが やってくる! キクさんが やってくる! おそろしやー!」


でんせつについて たずねた。


むらびと「でんせつは ほんとう じゃった! キクさんの はかは きっとからっぽじゃ!」
けんいち「?! そんな ばかな・・・ でも むらびとたちは なにかを みたようだが・・・?」


かぐらでらへ いとうした。


・・・。

 



かぐらでら です。


けんいち「げんしんさん こんにちは」
げんしん「えっ! お、 おう あんたか。 ひさしぶりじゃのう」


あやしろけのはかを しらべようとした。


げんしん「こらっ! さわっちゃいかん!」


きづいたことについて たずねた。


げんしん「す、すまんが きょうは もう かえってくれんか!」


はかを あけようとした。


げんしん「こ、 こらっ! なにをする。 はかを あばくなどという ばちあたりなことは ぜったいにならんぞ! よさんか! しらべたって もう ちのあとなど ついて・・・ し、しまった!」
けんいち「えっ? ちのあと? げんしんさん。 いったい なんのはなしです?!」
げんしん「! ・・・・・・ じつは・・・ このあいだ はかいしを しらべてみると・・・ はかいしの うえのほうが どうも うごかされた ようなんじゃ。 おまけに そこには ちの ようなものが ついとったんじゃ。 ちょうど カンジさんとやらが ころされる すこしまえ じゃったし これいじょう さわぎになっても いかんと おもって だまっておいたんじゃが・・・。 も、 もちろん わしは キクさんが よみがえったなどとは おもっとらんぞ」
けんいち「まだ なにか かくして いませんか?」
げんしん「・・・・・・じつは、こんなものが おちとったんじゃ」


それは ふるびた てかがみだった。

てかがみのうらには きみょうな えが かかれていた。

ちゅうおうに まんじのしるしが そして むかって みぎに うさぎ、 ひだりに とり、 うえに ねずみ、 したには うまの えが それぞれ えがかれている。


けんいち「なんのことだろ これ?」
げんしん「さあのう・・・ どうぶつは それぞれ ほうがくを あらわしてりう ようじゃが・・・?」

 

てがかみについて たずねた。


けんいち「これは いったい・・・?」
げんしん「ここから がけにつうじている さかの とちゅうに おちとったんじゃ よくみてみい」
けんいち「おや? あやしろけの かもんがある」
げんしん「そうなんじゃ。 こんなものが おちてたと いったら むらびとたちが なにを いいだすやら・・・。 きのうも はかを あばいてみようという むらびとを しかりつけてやった ところなんじゃ」
けんいち「これ あずからせて もらって いいでしょうか?」
げんしん「かまわんとも。 たしか あんたは たんてい じゃったな。 なにかの てがかりに なればよいが・・・ みょうな かくしだてして すまんかったの」


あやしろけへ いどうした。


・・・。

 



ぜんぞう「おかえりなさいませ もりたさま。 なにか わかりましたか? ・・・! そそ それは! そのてかがみは!」
けんいち「?! ・・・・・・」


てかがみについて たずねた。


ぜんぞう「それは キ キクさまが あいよう されていた てかがみで あかねが た、 たしかに・・・ キクさまを まいそうするとき・・・ ひつぎのなかに いれたものです! ま、 まちがい ありません!!」
けんいち「?! ・・・・・・」


きづいたことについて たずねた。


ぜんぞう「わ、 わたくし ゆうべは ごしょうちの とおり はやく やすみました。 うとうとと しかけた そのときなんです! げんかんのほうで ものおとが しまして めがさめました。 あずささまかと おもって すぐに でたのですが もう だれも・・・!」


しんじられない はなしだが
このぜんぞうさんの おびえかたは
ただごとじゃない・・・


・・・。

 



けんいち「とりあえず がけへ きてしまったけど・・・ これから どうしようかな。 なにか しらべることが あったはずだが・・・? そうだ、かずとのことを くわしく しらべようと おもってたんだ。 とは いうものの・・・ だれもいないや。 ゆきこさんに あって はなしを きければ いいのだが・・・」


あまちの へやへ いどうした。


・・・。

 



あまちの マンション です。


あまち「やあ けんいちくん。 どうだい? おまもりのことは わかったかい?」
けんいち「いえ それが・・・ だれも しらないって いうんです」
あまち「そうか。 じゃあ きっと きみの こじんてきなこと なんだろうね。 まだ きおくが かんぜんじゃないわけだ。 きみのきおくが もどることを こころから いのってるよ」


じぶんのことについて たずねた。


あまち「きみの きおくが すっかり もどれば ぼくだって うれしいよ。 じけんも たいへんだろうけど じぶんの ことを おそろかに しないようにね。 きみのきおくが もどることを こころから いのってるよ」


おまもりについて たずねた。


あまち「やはり きみは たしかに おまもりと いっていたよ。 ききまちがい じゃないと おもうなあ」


きづいたことについて たずねた。


あまち「じつは しごとの つごうで しばらく るすに するんだ」


あやしろけへ いどうした。

・・・。

 



あやしろけの いまです。


ぜんぞう「もりたさま! ユリさまの おさななじみの ごふじんがおみえです!」

 



ふじん「はじめまして。 おおにし かつこ ともうします」


ユリのことについて たずねた。


ふじん「ユリが こちらのいえを でてから まもなく 1まいの はがきを うけとりました」
けんいち「?! ・・・・・・」
ふじん「はがきを もらった とうじに ユリは やつかちょうという まちに すんでいたようです。 くろうも あったようですが かけおちした かたと しあわせに くらしていたようで わたくしも よろこんでいました」


はがきについて たずねた。


ふじん「いま てもとに ございませんので ごじつ おとどけいたします。 そのかわり これを おもちしました」


ふじんは ふるびた しゃしんを さしだした。
とても うつくしいじょせいが やさしく
ほほえんでいる・・・


ふじん「とうじの ユリの しゃしんです。 おもちください」


ぜんぞうを よんだ。

 



ぜんぞう「はい、 ごようでしょうか」


ユリのことについて たずねた。


ぜんぞう「もりたさま! さっそく やつかちょうに いってください。 てがかりが きっとございます!」
けんいち「すぐに いってなきゃ ・・・ でも なにかひとつ ようじを わすれているような・・・」


おもいだす。


けんいち「そうだ。 ゆきこに あって かずとのことを ききたかったんだ・・・」


かぐらでらへ いどうした。


・・・。

 



かぐらでら です。


げんしん「おお、 あんたかね。 これからは できるかぎり きょうりょくさせて もらうからの」


キクのことについて たずねた。


げんしん「キクさんは だんなが なくなってから いろいろと くろうなさったんじゃ。 だんなが おかした あやまちを ひとりで せおって いきてきた ひとなんじゃよ」


かずとのことについて たずねた。


げんしん「かずとか・・・ たしかに ユリには かずとという おとうとがおった。 いまは どこにおるのやら・・・」
けんいち「やっぱり かずとのことは ゆきこさんに きくしか ないのかなあ・・・」


キクのことについて たずねた。


けんいち「キクさんが かずとさんたち おやこを おいだして しまったそうですが」
げんしん「たしかにな・・・ じゃが キクさんは そのことを こころから くやんでおった。 じぶんは どうかしておったとな・・・」


かずとのことについて たずねた。


げんしん「あのおやこは、 キクさんをうらんどった かもしれん。 むりもない はなしじゃが・・・」


ユリのことについて たずねた。


けんいち「ユリさんと かずとさんは とても なかがよかったと きいていますが」
げんしん「そうじゃ。 ユリが おったら あのおやこが やしきをでることも なかったかもしれん。 あのおやこが あやしろけを でたのは ユリが やしきをでた よくとしぐらいの ことじゃった。 まだ 14、5のむすこをつれた あの ははおやは さぞ くろうしたことじゃろう・・・」


あやしろけについて たずねた。


けんいち「かずとさんたち いがいに あやしろけに うらみを いだくようなひとに こころあたりは ありませんか? じさつした かぞくが いたそうですが・・・」
げんしん「! ・・・ キクさんは もう じゅうぶんに だんなの つみほろぼしを したはずじゃ。 まだ うらんどるものが おるとすれば・・・ キクさんも うかばれん ことじゃのう・・・ わしが しっていることは こんなもんじゃ。 ちっとは やくに たちそうかの?」
けんいち「ええ、 ありがとうございました」


がけのうえに いどうした。


・・・。

 



うなかみの がけのうえです。


へいきち「おや? また あんたか。 さては あの べっぴんさんに あおうと おもうてきたな。 ざんねんじゃが きょうはまだ きとらんぞ」


きづいたことについて たずねた。


へいきち「あの むすめさんに あいたいんじゃろ? かのじょのことで わしは いいことに きづいたんじゃぞ。 それはのう・・・ ひ・み・つじゃ! かっかっかっ!」


あたりを しらべた。


へいきち「おらんと ゆーとるのに きっきっきっ!」


ゆきこを よんだ。


けんいち「ゆきこさーん!」
へいきち「よべど さけべど かのじょは おらん。 けっけっけっ!」
けんいち「ゆきこさーん!」
へいきち「なかなか しぶとい おとこじゃのう。 どりょくに めんじて わしのひみつを おしえてやる! と、 おもったら おおまちがいじゃ! うひょひょひょ!」
けんいち「おとこまえの へいきちさーん!」
へいきち「おっ! なかなか しょうじきなやつ。 しかたない おしえてやるか。 あのむすめさんが ここへ くるのは だいたい 5じくらいじゃから そのころに くれば たぶん あえるぞ」


あやしろけへ いどうした。


・・・。

 



あやしろけの いまです。


ふじんを よんだ。

 



ぜんぞう「もりたさま。 ごふじんは ひがくれるまえに おひきとり ねがったほうが・・・」
けんいち「・・・・・・あっ! いま なんじでしょうか!」
ぜんぞう「そろそろ 5じに なるころです」


がけのうえへ いどうした。


・・・。

 



うなかみの がけのうえです。

ゆきこが たっている。


ゆきこ「あら。 あなたは・・・」


かずとのことについて たずねた。


けんいち「かずとさんのことで なにか しっていることが あれば、 ぜひ はなしてください」
ゆきこ「そうね・・・ このあいだ いったわね。 かずとが ほうりつの べんきょうを するために いってしまったってこと。 そのきっかけと なったのは あるひとから うけとった いっつうの てがみだったらしいわ。 くわしくは はなさなかったけれど。 そのてがみを よんだ かれは つよく ほうりつの むじゅんを かんじたと、 いっていたわ。 そして おかあさまが なくなられると かれは すぐに まちを でていったの」


きづいたことについて たずねた。


けんいち「ほかには とくに ありませんか?」
ゆきこ「そういえば・・・ かずとは あやしろけのことを あまり はなしたがらなかったわ。 わたし そろそろ いかなくっちゃ。 きょうも かれに あえなかったけど・・・」


やつかちょうへ いどうした。


・・・。

 



やつかちょうです。

みしらぬ おとこが たっています。


けんいち「すみません。 ちょっと おたずねしますが・・・」
おとこ「すまない。 いま いそいでいるんだ。 それに ぼくは このとちのものじゃ ないんだ、 しつれい」


おとこは いってしまった。


あたりのひとを よんだ。


ひと「はい? なにか・・・? ごめんなさい。 ひっこしてきて ひが あさいもので・・・。 だがしやの おばあちゃんなら このまちの たいていのことを しっているはずです。 よんできて あげましょう。 ちょっと まってて くださいね」

 



としより「なんか ようですかいの」


ユリのことについて たずねた。


けんいち「あやしろ ユリ というひとを ごぞんじ ないでしょうか?」
としより「あやしろ ユリ? あやしろねえ。 なんか きいたこと あるような・・・ このとしになると わすれっぽくなって いけませんわ。 それに このまちも ずいぶん ようすが かわりましてなあ。 むかしあった いえも ひとも ずいぶん すくのう なっとりますからなあ」


きづいたことについて たずねた。


としより「さいきん よう ひとが たずねて こられますわ。 みなさん おなじようなことを きいて ゆかれますなあ」
けんいち「・・・というと ぼくのほかにも だれか? おばあちゃん、 それ どんなひとでした?」
としより「へえ、 へえ、 ことしで 80に なります・・・ はい、 はい」
けんいち「だめだ こりゃ」


うつぎじむしょへ いどうした。


・・・。

 



あゆみ「おかえりなさい。 けんいちくん。 なにか わかったの? わたしの ちょうさだけど、 アキラと あっていたのは じろうじゃ なかったわ。 でも 40さいまえで しんしふうの だんせいだった ということは まちがいない みたいよ。 それから もうひとつ・・・。 いま、 あやしろしょうじの うんえいに おける ちゅうしんじんぶつは、 そうだんやくの かんだ みたいよ」
けんいち「! ・・・・・・」


すいりする。


かずとは あやしろけを うらんでいたのか?
そして かずとに ほうりつかを めざす
きっかけとなった てがみとは・・・


あゆみ「けんいちくん めんきょしょう かえしておくね」


あやしろけへ いどうした。


・・・。

 



あやしろけの いまです。


ぜんぞう「おかえりなさいませ もりたさま。 なにか わかりましたか?」


みょうじんえいきへ いどうした。


・・・。

 



みょうじんえきです。

あいかわらず むらびとたちが
キクのことを あれこれ はなしている・・・


あたりのひとを よんだ。


おとこA「みたんじゃ! わしは キクさんを みてしもうた! ほんとうだで!」
おとこB「えっ?! わしも ゆんべ このめで みた! ありゃ ぜったい キクさんじゃ!」


あたりのひとを よんだ。


むらびと「はい わたしも あやしい ひとかげの うわさは きいたことが ありますだ」


べつの むらびとが こたえました。


むらびと「うらやまで はたけしごとを しておる わたしの いとこが あの くびつりが あった まえのばんに ひとかげを みたと いっておりましただ」
けんいち「?! ・・・・・・」
むらびと「いとこでしたら きょうも はたけに でていると おもいますだよ」


うらやまへ いどうした。

 



だれも いません。


あたりを しらべた。


じろうのしたいは かたずけられ
あたりは しずまりかえっている・・・


あたりのひとを よんだ。


けんいち「だれも いないようだ。 よんでも むだだろう・・・」

 



むらびと「そうでもないぞ。 なんかようか?」
けんいち「えっ? あなたは だれですか?」
むらびと「ただの とおりすがりだべ。 あんた このあいだ ここで くびつりが あったのを しっとるか?」


きづいたことについて たずねた。


むらびと「わしは あのまえのばんに ここで ひとかげを みたぞい」
けんいち「?! ・・・・・・」


めんきょしょうを みせた。


けんいち「このひとが ここで じさつ したんですけど・・・ あなたが みかけたひとじゃ ありませんか?」
むらびと「すこし はなれとったし、 くらかったから かおまでは わからなんだが ひとかげは ふたりだった。 ひとりは よいつぶれていたのか、 もういっぽうのひとに よりかかるように あるいとった。 いや あるいとった というより どちらかと いえば ひきずられる という かんじだったな。 そうか このひとがなあ きのどくに。 どりゃどりゃ・・・ あひゃしろ じろう・・・ なに! しんだのは あやしろけのひと じゃと! じゃあ わしの みたのは・・・ キ、 キクさんじゃ!! あの ひとかげは キクさんが このひとを ころして ここへ つれてくるところ だったんじゃ! え、 えらいもんを みちまっただ!!」


むらびとは あわてて
にげていってしまった。
しかし いったい なにを みかけたと
いうんだろう?


あやしろけへ いどうした。


・・・。

 



あやしろけの いまです。


ぜんぞう「もりたさま ごふじんが さっそく はがきを とどけて くださいましたよ。 こちらです。 ごらんください」


はがきを しらべた。


きれいなじで かかれた はがきだ。
やさしい ぶんしょうは ユリの
ひとがらを かたっているようだ。


けんいち「おっと、 じゅうしょを かくにん しておかなくちゃあ・・・ やつかちょう 1ちょうめ・・・ やはり ユリは やつかちょうに すんでいたんだ。 すぐ やつかちょうへ・・・ ん? でんしゃの じかんまで まだ だいぶあるな」


かずとのことについて たずねた。


ぜんぞう「もう 20ねんあまり おあいしては おりません。 きっと りっぱな ほうりつかに なられている ことでしょう・・・」


かんだのことについて たずねた。


ぜんぞう「まえに おはなししたこと ぐらいで・・・。 あっ、 おとしは かずとさまと おなじくらいだと おもいますが・・・! もりたさま! すでに かずとさまが ほうりつかに なられているとすれば かんださまと おしりあいでは ないでしょうか? もりたさま くまだせんせいが もどられた ようですよ。 きゅうしんの ふだが はずれておりました」

 

くまだ いいんへ いどうした。


・・・。

 



くまだ いいんです。


くまだせんせいが かえっていた。
えらく しんこくなかおを している。


けんいち「せんせい。 どこへ いってたんですか?」
くまだ「うむむむ・・・。 じつは あのあと ずうっと かんがえとったんぢゃが・・・ たしかに じろうが じさつするのは ふしぜんぢゃと おもった わしは じろうの けんしを やりなおさせてくれと いいに けいさつびょういんへ いってきたんぢゃ」
けんいち「! で、 どうだったんです?」
くまだ「けいさつは しぶしぶ りょうかい しおった。 で、 いろいろやってみたが やはり なんにも でてこない。 おもいすごし だったかと おもって あきらめかけた そのどきぢゃ! じろうの からだのいちぶから わずかでは あるが セイサンはんのうが みとめられたんぢゃ!」
けんいち「?! ・・・・・・」


セイサンについて たずねた。


けんいち「! じゃあ じろうは どくさつと いうことに・・・?!」
くまだ「ところがぢゃ セイサンはんのうが あった ばしょが みぎての ひとさしゆびと なかゆびの あたりだけで ほかからは まったく でんかった。 つまり ちょくせつ しぼうした げんいんとは いえないんぢゃ・・・」
けんいち「せんせい? やたらに はりきって おられませんか? めが マジですよ」
くまだ「ふっふっふっ わかるかね。 このじけんの なぞは わしがとく! ぢゃぢゃぢゃぢゃーん! めいたんていくまだ ここに たんじょうぢゃ!」


はがきを みせた。


くまだ「さすが ユリさん。 うつくしい もじぢゃ。 そうか やつかちょうにのう・・・。 ほう ユリさんは とおやま というひとと けっこんしたんか・・・」
けんいち「あっ、 そうか。 ユリは けっこんして みょうじが かわってたんだ。 やつかちょう 1ちょうめ とおやま ユリ。 これだけ わかれば じゅうぶんだ」
くまだ「おい! わしは いまから しんぶんしゃの しりょうしつに ゆくぞ! かこに おなじような じけんが あったかもしれんし、 いっしょにくるか?」
けんいち「びょういんを ほったらかしといて いいんですか? ぼくは まず やつかちょうへ いってきます」
くまだ「ならば あとで くるがよい。 いってくるぞ。 はんにん たいほは、 じかんの もんだいぢゃ!」


やつかちょうへ いどうした。


・・・。

 



やつかちょうです。


けんいち「あれっ? 1ちょうめと いえば このあたり じゃないか。 それらしい いえが みあたらないけど・・・」


としよりを よんだ。

 



としより「なんか ようですかいの」
けんいち「おばあさん こんにちは」
としより「おや? あんたは・・・ みたこと あるような・・・ さいきん ものわすれが ひどう なりましてなあ」


ほんとうに ものわすれが ひどいようだ。


ユリのことについて たずねた。


けんいち「とおやま ユリ というひとを ごぞんじですか?」
としより「とおやま ユリさんなら よう しっとります。 ほんに きだてのいい うつくしいひと でしたからのう」


ユリのしゃしん をみせた。


けんいち「その うつくしい ユリさんは このしゃしんの ひとですね」
としより「そうそう このかたが とおやま ユリさん ですわ。 むかし このあたりに とおやま ユリさん という うつくしいひとが おられましてな。 そらあ きだてのいい ひとでしたわ」
けんいち「とおやま ユリさんは このあたりに すんでいたんですね?」
としより「そうです、 たしかに このあたりに すんでおられましたわ」


はがきを みせた。


けんいち「ところが このはがきの じゅうしょには とおやまという いえが みあたらないんですけど」
としより「それも そのはずじゃ、 17ねんほどまえ かじで やけてしもうてのう。 そのかじで ユリさんは きのどくに・・・ しんでしまわれたんですわ」
けんいち「えっ なんだって! ユリは もうすでに しんでいたのか!」
としより「ユリさんは ひっしの おもいで あかんぼうを たすけだして おおやけどを おったんじゃ」
けんいち「! ユリさんには こどもが いたんですか! ?! ・・・・・・」
としより「そのこは ユリさんが せいぜん したしく なさってた やまもと さわこ という ひとに ひきとられたんですわ」


きづいたことについて たずねた。


としより「さいきん よう ひとが たずねて こられますわ。 みなさん おなじようなことを きいて ゆかれますなあ。 さっきも みなりの りっぱなかたに やまもとさんの いえを きかれた ところですわ」
けんいち「?! ・・・・・・」
としより「やまもとさんの いえは 3ちょうめにある アパートですわ」


アパートへ いどうした。


・・・。

 



おしえられた ばしょに アパートが
あった。
ここに ユリのこどもが いるのだろうか。


けんいち「ごめんください」
おばさん「はい。 ・・・ どちらさまですか?」

 



おや? このひと どこかで あったこと
あるような・・・


けんいち「たんていの もりたと もうします。 とおやま ユリさん というひとのことを おききしたいのですが・・・」
おばさん「おなまえは きいたことが ありますが ちょくせつの しりあいでは ないんです・・・」
けんいち「?! ・・・・・・」

かじ について たずねた。


おばさん「むかし とおやまさんという おたくが ぜんしょう したそうです。 ユリさん というかたは おきのどく でしたが、 あかんぼうは ひだりかたに やけどを おっただけ だったそうです」


あかんぼうについて たずねた。


おばさん「そのあかんぼうを とうじ こじいんを けいえいしていた わたしの ははの さわこが ひきとって そだてたのです。 わたしは、 やまもと さわこの むすめの もとこ と、 もうします」


さわこのことについて たずねた。


おばさん「さわこは せんじつ なくなりました。 けいえいしていた こじいんを むりやり たちのかされまして・・・ そのショックで ねこんでしまい・・・。 さわこは さいごまで その こどものことを しんぱい していました。 こみいった じじょうが ありまして すてごだと いうことにして そだてていた ようです」


じじょうについて たずねた。


おばさん「それは もうしあげられませんが、 そのこは あるひ なにかに きづいたのか・・・。 ははのもとを とびだしてしまって それっきり だということです」
けんいち「ところで もとこさん、 どこかで おめにかかったような きがするんですが・・・」
おばさん「はあ? はじめてだと おもいますよ」
けんいち「そうですか・・・ どうも ありがとう ございました。 しつれいします」
おばさん「あら? ・・・いえ、 きをつけて・・・」
けんいち「・・・・・・」


・・・。


あゆみ「おかえりなさい。 けんいちくん。 なにか わかったの?」
けんいち「・・・・・・」


すいりする。


けんいち「セイサンはんのうが じろうの したいからでたものの しいんには むすびつかない・・・。 ユリは すでに しんでいた・・・ そのこどもは ゆくえふめいで てがかりは ひだりかたの やけどのあとだけ・・・。 どうやって ちょうさを すれば いいんだ!」
あゆみ「ばかっ! けんいちくんの よわむし!」
けんいち「・・・・・・」
あゆみ「こんなときこそ がんばらなくっちゃ。 ねっ!」
けんいち「ごめん、 しんぱいかけて・・・ がんばるよ!」
あゆみ「やったあ!!」


おもいだす。


けんいち「あっ! しまった。 くまだせんせいと やくそく してたんだ。 いまから いってくるよ」
あゆみ「きをつけてね!」


しんぶんしゃへ いどうした。


・・・。

 



あさりしんぶんしゃの しりょうしつです。


くまだを よんだ。


けんいち「くまだせんせい! おそくなりました。 なにか わかりましたか? あれ? せんせい へんじぐらい してくださいよ。 どうしたんだろう。 せんせいってば。 まっ、 まさか! せんせい! くまだせんせい! どうしちゃったんですか! せんせい!」

 



くまだ「なんぢゃい! そうそうじい!」
けんいち「わっ! びっくりした! おどかさないで くださいよ! ぼくは また てっきり・・・」
くまだ「てっきりなんぢゃ? めいたんてい くまだは ふじみぢゃ!」
けんいち「なにか わかったんですか?」
くまだ「しらべとった ところなんぢゃが、 つい うとうとと・・・」
けんいち「おなじようなじけんは みつかったんですか?」
くまだ「みてみい この しりょうのかずを。 はっきりいって うんざりぢゃ。 なにを かくそう 1さつめを ひろげた とたん ねてしもた。 どうぢゃ おどろいたぢゃろ?」
けんいち「めいたんていが きいて あきれますよ」
くまだ「すまんが いっしょに しらべてくれんか? わしひとりでは おてあげぢゃ」
けんいち「はい。 じゃあ はじめましょうか」


あおいファイルを とった。


けんいち「これは どうかな・・・ おや? あっ! せんせい! これを みてください!」
くまだ「なに! なんか みつかったか!」
けんいち「セイサンかごうぶつ のことが このページに! ここです・・・ よんでみますね。 セイサンかごうぶつに あるしゅの やくひんを はんのうさせ、 ねつを くわえると・・・ シアンカすいそ とよばれる ゆうどくガスが はっせいする。 このガスを たりょうに すいこんだばあい ちゅうどくを おこし、 きわめて たんじかんのうちに しぼうする。 このガスで しぼうした したいからは セイサンちゅうどく とくゆうの はんのうが でないため・・・ しぼう じょうきょうから はんだんする いがいには しいんとして りっしょう することは ふかのうに ちかい・・・!! せんせい! これは・・・」
くまだ「うむ! これは ゆうりょくな てがかりぢゃ! そういえば そのガスの はなしは むかし きいたことが あるのう。 これに やれても ほとんど したいからは なにも わからんそうぢゃが。 しかし これを じろうの しいんと するには どうやって そのガスを すいこませたかが わからんと どうしようも ないのう」
けんいち「・・・・・・」
くまだ「これだけ わかっただけでも しゅうかくぢゃ。 きょうは ひとまず ひきあげようや」


くまだ いいんへ いどうした。


・・・。

 



くまだ いいんです。


くまだ「やれやれ やっと ついたわい。 あそこには またいずれ いってみる ひつようは ありそうぢゃの」


じろうのことについて たずねた。


けんいち「じろうが じさつしたよる あのうらやまで ふたつの ひとかげが もくげき されてたんです。 はなしによれば ひとりは いしきが なかったようで もういっぽうの ひとに ひきずられるように してたそうです。 もくげきしゃは よみがえった キクと、 そのキクに ころされた じろうだと いうんですが・・・」
くまだ「なにを ばかな。 しんだもんが いちいち よみがえるなら びょういんなど ふようぢゃ。 しかし・・・なにものかに ころされた じろうが はこばれるところを もくげき したのかもしれんな」


かずとのことについて たずねた。


くまだ「おまえさん だれから きいたんぢゃ? そんな なまえ」
けんいち「じつは がけのうえで かずとさんの こいびとという ふじみや ゆきこ というひとに あったんです」
くまだ「なに! で、 そのひとは びじん ぢゃったか?!」
けんいち「ええ きれいなひと でしたよ。 なにか ごぞんじなんですか?」
くまだ「いや、 きれいなひとなら いちど あってみたいと おもったんぢゃ」


セイサンについて たずねた。


くまだ「じろうが あのガスで やられたと しても、 もんだいは なぜ ゆびから セイサンはんのうが でたか、ぢゃ。 むすびつける なにかが あるはずぢゃが・・・」


きづいたことについて たずねた。


くまだ「ところで さっきいっとった ゆきこという おんなは いつでも がけのうえに おるんか?」
けんいち「いつでもって わけじゃ ありませんが だいたい 5じくらいに くるようです」
くまだ「と いうことは いまぐらいぢゃな。 びじんに あいに しゅっぱつぢゃ!」


がけのうえに いどうした。


・・・。

 



うなかみの がけのうえです。

くまだ せんせいに ごういんに つれて こられたものの きょうは ゆきこの すがたは みえない。


くまだ「どこにおるんぢゃ? その びじんは」


ゆきこについて たずねた。


くまだ「こっちが ききたいわい」


ゆきこは ここには いないようだ。


くまだ「そう いわんと こえをだして よんでみてくれ」
けんいち「えー、 ぼくが ですか? いやだなあ・・・。 ゆきこさーん!」
くまだ「・・・・・・おらんぢゃないか」
けんいち「しりませんよ」


あたりを しらべた。


けんいち「きょうは いないみたいですよ」
くまだ「あうまで かえらん!」


あたりを しらべた。


けんいち「あっ、 このあたりの くさが やたらと ふみつけられている そういえば ところどころ・・・。 おや? ハイヒールが1つ おちてる・・・」


ハイヒールを しらべた。


けんいち「いちおう もっておこう。


みょうじんえきへ いどうした。


・・・。

 

きょうも また むらびとたちは キクの
すがたを みたといって さわいでいる。
くまだせんせいは いっしょには
こなかった。


むらびと「わしらは みたんじゃ! みまちがい なんかじゃねえだ!」


きょうは いつもいじょうに
むらびとたちが さわいでいるようだ・・・


むらびと「ゆうべも わしらは みた! あんな よなかにであるく おんななぞ このむらには おらん! もはや まちがいない! キクさんじゃ!」


えきいんを よんだ。


えきいん「あっ、 あなたですか むらびとたちの ようすが へんなんです」


キクのことについて たずねた。


えきいん「こんども また むらびとたちが キクさんを みたっていう じかんと ばしょが、 みょうに いっち してるんですよ。 やっぱり むらびとたちは みんな なにか おなじものを みている ようですね・・・」


きづいたことについて たずねた。


えきいん「やっぱり むらびとたちは みんな なにか おなじものを みている ようですね・・・。 むらびとたちは いったいなにを みたんでしょうね? ! そうそう さいきんよく このむらに きれいな おんなのひとが こられる ようですが・・・」
けんいち「え? ああ ゆきこさんですか?」
えきいん「きれいなかたですね。 いまの わたしには あのひとのかおを みられるのが ゆいいつの すくいです。 なのに・・・ きょうは まだ こないんです。 きのう こられたかどうかは わたし、 ひばんでしたもので ちょっと・・・」


がけのうえへ いどうしました。

 



うなかみの がけのうえです。


あたりを しらべた。


けんいち「きょうは いないみたいですよ」
くまだ「あうまで かえらん!」


くまだを よんだ。


くまだ「なんぢゃ! びじんが おったんか?」


きづいたことについて たずねた。


くまだ「きょうは いいてんきぢゃ しおかぜにでも あたってくるか」

くまだを よんだ。


けんいち「せんせーいっ、 あーあ ずいぶん むこうまで いっちゃった」


あたりを しらべた。


けんいち「あっ、 せんせいが あんなところに。 あぶないなあ・・・。 ・・・あれ? このがけが まえに きたときと どこかが ちがっているような きがする・・・」


くまだを よんだ。


けんいち「せんせーい、 きょうは きていないんですってー かえりましょう。 きこえないのかな? うみのほうばかり みて こっちを むかない・・・。 せんせーい、 あぶないですよーっ、 どうしたんだろ? うみを みつめたまま うごかない。 さっきから なにを みてるんですかーっ! せんせーい」

 



くまだ「たた、 たいへんぢゃ! う、 うみに うみに、 おんなが うかんどる!!」
けんいち「なんですって!! どこです! あっ!」
くまだ「すぐ けいさつに れんらくぢゃ!」


・・・。

 

 

 

 



かけつけた けいさつは おんなのしたいを
すぐさま ひきあげた。
それは・・・ ものをいわぬ あずさの
かわりはてた すがたであった。


くまだ「あやしろけは いったい どうなっとるんぢゃ! けんいちくん、 わしは あやしろけへ いって ぜんぞうに はなしてくるわい」
けんいち「わかりました」
くまだ「ぢゃあ あとを たのむぞ」


しいんを たずねた。


かんしき「こうさつだ。 のどもとについた あざが みえるだろう」


しぼうじかんを たずねた。


かんしき「ゆうべの 12じごろだろう。 ころされたあと うみへ つきおとされたようだ」


きづいたことについて たずねた。


かんしき「ここは じさつのめいしょと いわれるだけ あって、 めったに したいは あがらないんだが、 たまたまながれついた ざいもくに ひっかかったんだ」


したいを しらべようとした。


かんしき「おい! しろうとが かってに しらべるんじゃない。 だいいち けいさつが すでに しらべた こといがい なにも みつからんよ。 おい! よさないか! だめだと いっているだろう! ん・・・ おや? どこかで みたかおだと おもったら きみは うつぎたんてい じむしょの けんいちくんじゃないか。 よし おてなみ はいけんと いこうか。 じぶんで しらべてみるかい? でも むやみに さわらないように たのむよ」


したいの あしを しらべた。


かんしき「そこは もう しらべたよ」
けんいち「あっ! くつが かたほうない。 じゃ、 ぼくが がけのうえで みつけた ハイヒールは・・・。 これ、 がけのうえに おちていましたよ」
かんしき「ありがとう、 あずからせてもらうよ」


したいの うでを しらべた。


かんしき「そこは もう しらべたよ」
けんいち「なにも にぎられていないな・・・。 そうそう、 つめのあたりを よーく しらべなくちゃ・・・ あっ! なにかを はげしく ひっかいた ような あとがある!」
かんしき「えっ! ほんとうか。 よくしらべて みるぞ。 おっ! ガイシャの つめのあいだから にんげんの ひふのいちぶが けんしゅつ されたぞ。 どうやら おそわれたとき はんにんを ひっかいたようだ。 さすがだな! いや おそれいったよ」


あたりを しらべた。


みたこともない にんげんも
あつまっているが・・・・・・ あっ!


けんいち「かおに きずのある おとこがいる! できたばかりの きずのようだ! はなしを きかなければ!」


おとこを よんだ。


おとこ「わしに なんかようか?」
けんいち「そのきずは どうしたんですか!」
おとこ「ねこに ひっかかれただけじゃ。 なんで そんなこと きくんじゃ? えっ! このはんにんは ひっかききずの ある おとこ! ととと、 とんでもない、 わしじゃない しんじてくれ! じつは・・・ ゆんべおそくまで のみあるいていて かあちゃんと けんかしただ、 そんとき ひっかかれて しもうたんじゃ。 うちのかあちゃん こわいんじゃ・・・」

ほかのひと「んだんだ。 ここの かあちゃんは まっこと おそろすいからのう・・・」

おとこ「ところでのう。 そのばん わしは みてしもうたんじゃ! おんなが あるいとったのを! わしは てっきり キクさんじゃと おもうて にげだそうと したんじゃが、 こしが ぬけて うごけんかった。 で、 よくみたら このおんな だったんじゃ! さらに このおんなのあとを つけるように おとこが あるいとった! あれは たしか あやしろけに ときどき でいりしとる おとこじゃった!」

けんいち「ええっ! あやしろけに でいりする おとこといえば すでに しんでいる カンジ、 じろう、 ゆくえふめいのアキラ、 そして ほかには・・・ ! そのおとこというのは もしや・・・」


あやしろけへ いどうした。

 



あやしろけの いまです。

ぜんぞうの ショックは そうとうのようだ。
くまだは びょういんへ もどったらしい。


ぜんぞう「ゆうべの11じごろ やっと もどられた あずささまを、 もっとつよく おひきとめ すればよかった・・・!」


ユリのことについて たずねた。


ぜんぞう「もはや ユリさまが もどられることだけが ゆいいつの のぞみです・・・」
けんいち「じつは・・・ ユリさんは・・・ すでに・・・」
ぜんぞう「おおっ! なんということだ! もうこれで あやしろけは おしまいだ!」
けんいち「しかし ユリさんには こどもが いたんです、 ただし ゆくえふめいですが、 ぼくが きっと・・・」
ぜんぞう「・・・ もはや すべてのことが どうでも いいように おもえます・・・」
けんいち「ぜんぞうさん。 ぼくは きぼうをすててしまった いらいにんの ちょうさは おことわりします・・・」
ぜんぞう「・・・・・・」
けんいち「ざんねんですが・・・ これで しつれいします」
ぜんぞう「おまちください! わたくしは どうか しておりました。 なにとぞ! ・・・」
けんいち「そういって いただけると おもってました!」


あずさのことについて たずねた。


ぜんぞう「ゆうべ あずささまは ふたたび でかけられるまで どなたかと でんわで はなしておられました。 なにか はげしく いいあらそって おられた ようすでしたよ」


きづいたことについて たずねた。


ぜんぞう「・・・・・・! あずささまは でんわを かけるとき しきりに メモを とられるくせが ありました」


メモちょうを しらべた。


けんいち「つよく かかれた ぶぶんが へこんでいる・・・。 そうだ、 このえんぴつで こすってみれば・・・! なんとか よめるぞ。 なになに・・・ うなかみのがけ11じはん アキラとは かんけいない まもなく いさんぶんぱい・・・ ユリのこどもが みつかった! こ、 これは! あずさは ゆうべ でんわのあいてと がけで あう やくそくをしたようだ! そして それは アキラとあっていたという じんぶつかも・・・ さらに ユリのこどもを みつけたとは それは いったい・・・!」


でんわが なっている。


ぜんぞう「もりたさま くまだせんせいが およびです。 なにか おはなしが あるそうですので、 すぐに まいりましょう」


くまだ いいんへ いどうした。


・・・。

 



くまだ「おお きたか。 おっ、 ぜんぞうも いっしょぢゃったか ちょうど よかったわい。 あかねが きとるんぢゃ。 さっき ばったり あったんぢゃが えらく しんこくなかお しとったから きになって つれてきたんぢゃ」


あかねを よんだ。

 



あかね「あずささま まで・・・ もう あんな おそろしいところには いられません!」


てかがみを みせた。


あかね「! そ、 それは ・・・ それが なんだって いうんです! はやく しまってください! ぜんぞうさん おせわになりました! しつれいします!」


てかがみを みせた。


あかね「う、 うそ。 これが どうして ここに・・・ そそ、 そんな やめてください!! わああっ」


あかねは なきだしてしまった・・・


あかね「・・・もうしわけ ありませんでした・・・ キクさまを ころしたのは・・・ このわたし なんです!」
けんいち「・・・・・・!!」


あかねは ぽつりぽつりと はなしはじめた。


あかね「・・・じつは キクさまは タバコをやめて いなかったのです。 タバコは わたしが いつも かっていました。 おとめしたんですが・・・。 いっぷく つけないと ねむれない、 そういわれて ことわりきれず・・・ このことは ゆいごんしょ さくせいに みえた かんだせんせいにも こぼしておられました。 あのばんも おくさまは いつものように キセルに ひを つけられ・・・ まもなく ほっさを おこされたようでした。 あのこげあとは そのとき できたものです」
けんいち「じゃあ タバコいれは あなたが・・・」
あかね「・・・はい。 おくさまが こときれて いるのを はっけんした わたしは とっさに キセルと タバコいれを かくしました。 そして そのあとですぐ ぜんぞうさんを よんだんです。 もうしわけ ありませんでした・・・ ううっ・・・」


くまだ「ばかもん! キクさんの しんぞうは そんなことで とまってしまうものか! このくまだが ほしょう してやる。 けっして おまえの せいじゃない。 ぢゃから・・・ もう なくな。 やしきで やすんどれ」


ぜんぞうを よんだ。

 



ぜんぞう「わたくし あかねに ついておいて やりたいのですが」
けんいち「そうして あげてください」

 

くまだを よんだ。

 



くまだ「やれやれ おどかされたわい」


あずさのことについて たずねた。


くまだ「あずさの しにかたは カンジや じろうのような ふしんなてんが まったくないのう。 カンジは ナイフで さされたとき すでに しんでいたらしいと いうことぢゃし、 じろうにしても なにか ふしぜんぢゃ・・・。 あずさは じけんとは むかんけい なんぢゃろうか?」
けんいち「・・・・・・」


タバコいれについて たずねた。


くまだ「キクさんにしても、 きんえんちゅうだった あずさにそても、 タバコの すきなやつばかり ぢゃのう。 かいぼうけっかを きいたとき けいさつが いっとったが、 カンジも じろうも かなりの ヘビースモーカーだったようで、 はいが まっくろ ぢゃったそうぢゃ」
けんいち「? まてよ シアンカすいそは たしか あるやくひんに はんのうさせた セイサンかごうぶつに ねつを くわえると はっせいするんだったな・・・。 ねつをくわえる・・・ そうか これだ!! せんせい これですよ! じろうの ゆびについた セイサンと シアンカすいそを むすびつけるものは!」
くまだ! なんだと いうんぢゃ!」
けんいち「たばこ ですよ!」
くまだ「なるほど! セイサンいりの タバコに ひをつけると ガスが はっせいする! それを すいこんだものは・・・ そうか! タバコから しみだした セイサンが じろうのゆびに ついたわけぢゃな!」
けんいち「たぶん じろうは セイサンタバコで ころされたあと じさつのように ぎそう されたんでしょう。 カンジを あらかじめ このほうほうで ころし、 どぞうまで はこんだあと ナイフを つきたてることも これならば かんたんだ。 ただ きんえんちゅうの あずさだけには このほうほうは つかえなかった。 だから あずさは・・・ ん! もしや キクさんも このほうほうで!!」
くまだ「けんいちくん! これは かぐらでらへ いかにゃならんな!」
けんいち「せんせい! いそぎましょう!!」


・・・。

 



かぐらでら です。

けんいちと くまだは げんしんに
ことのすべてを はなした。


けんいち「げんしんさん! いまや もう キクさんの・・・」
げんしん「はかを あばいてみようと いうんじゃろ、 しかし・・・ それだけはのう・・・」
けんいち「けいさつに キクさんの いたいを しらべてもらえば じけんの いとぐちが つかめるかも しれないんですよ!」
げんしん「しかしのう・・・・・・」
「ここに ねむっている キクさんが タバコさつじんの さいしょの ぎせいしゃ かもしれないんです!」
げんしん「しかしのう・・・・・・」
けんいち「げんしんさん! わかってください。 これいじょう はんにんを のばなしに できないんです!」
げんしん「・・・ よし わかった! たしかに きみの いうとおりじゃ! いますぐ けいさつを よぶか!」


かずかずの なぞをひめた キクのすがたが
いままさに あなたのめのまえに
あらわれようと している・・・

 



なんと はかのなかに
キクのいたいは なかった!
かわりに ひとりのおとこの したいが
そこには あった。


かんしき「これは あやしろ アキラだ。 こんなところで しんでいたとは!」
けんいち「アキラは すでに しんでいたのか!」


しいんについて たずねた。


かんしき「ぼくさつだな、 はかの てっぺんに のっている いしで うしろから やられたようだ」
けんいち「ちのあとは そのとき ついたんだ・・・」
かんしき「それから はんにんを およがせるために したいが みつかったことは ほうどう しないことに けってい したからね」


しぼうじかんについて たずねた。


かんしき「このだんかいでは まだ はっきり いえないが キクという ひとよりも あとだろうね」


したいについて たずねた。


かんしき「ここに うめられて ずいぶん たつようだ。 ふはいが ひどい。 それよりも きみの いったとおり ガイシャの ポケットから セイサンはんのうのある きざみタバコが わずかだが でてきたよ」


くまだを よんだ。

 



くまだ「いや! これは いがいぢゃった!」


しぼうじかんについて たずねた。


くまだ「ここに うめられて かなりじかんが たっとるようぢゃが・・・。 おい! こりゃ どうみても・・・ カンジよりさきに しんどるぞ!」
けんいち「えっ! じゃあ カンジを ころしたのは アキラじゃなかったんだ!」


したいを しらべた。


けんいち「ぼくの もっている しゃしんとは ずいぶん かんじが ちがっているな・・・。 これが アキラなのか・・・ あんまり ちかづいて みてみたいとは おもわないけど・・・・・・ おや、 このかお どこかで・・・」


おもいだす。


けんいち「・・・ あっ! お、おもいだしたぞ! ぼくは あのよる うなかみのがけで・・・。 このおとこに・・・ そうだ! あれは じこなんかじゃない!! ぼくは アキラに おそわれたんだ!」


・・・。

 



あゆみ「ええっ! あなたは アキラに おそわれたんですって! なにか おもいだしたのね!」


すいりする。


けんいち「キク、 カンジ、 じろうの 3にんは あやしろしょうじを わがものに しようとする じんぶつに セイサンタバコで ころされた。 キクの タバコいれに セイサンいりの タバコを しのばせたのは そいつに りようされた アキラのしわざだ。 だから それを ちょうさにいった ぼくに きけんをかんじた アキラは あのばん ぼくをでんわで がけまで よびだし おそいかかってきた。 あたまを なぐりつけたうえ じこでしんだように みせかけるため くさむらへ つきおとしたんだ!」
あゆみ「・・・・・・?」
けんいち「アキラは いろんなてんで はんにんに つごうがよかった。 そのはんめん もっとも きけんな じんぶつだった。 だから キクのつぎに ころしたんだ」
あゆみ「ねえ! はんにんは だれなの? なぜ あずさまで ころされたの?!」
けんいち「あずさは たしか ゆいごんこうかいのひ、 アキラがだれかとあっていた と、 いっていたはずだ。 つまり そのじんぶつとは・・・」


でんわが なる。


あゆみ「けんいちくん、 でんわよ」

くまだ「もしもし! くまだぢゃ! ついに わしは どえらいことを みつけたぞ!」
けんいち「?! ・・・・・・」
くまだ「あったんぢゃ! れいの タバコさつじんの じつれいが! ある やくざいしの おんなが じぶんの おっとに たがくの ほけんを かけて しんふぜんにみせかけた さつじんじけんが あったんぢゃ! しかし もんだいは ここなんぢゃ。 なんと そのじけんの たんとうべんごし というのは じつは・・・」
けんいち「まってください! そのべんごしの なまえは・・・ かんだ ですね!」
くまだ「そうぢゃ! そのとおりぢゃ!」
けんいち「やっぱり そうだったのか! じゃあ かんだが みていた ファイルって いうのが・・・!」


あゆみを しらべる。


けんいち「どうしたんだい? ぼくのかおばかりみて」
あゆみ「さっきから きになってたんだけど・・・ アキラは あなたを ころそうと したのに どうして うみへ つきおとさなかったのかしら?」
けんいち「?! ・・・・・・」


あやしろけへ いどうした。

 



ぜんぞう「おかえりなさいませ もりたさま。 なにか わかりましたか?」


かんだのことについて たずねた。


ぜんぞう「さきほど かんださまから おでんわが ありまして、 ユリさまの おこさまが みつかったとのことです! やはり キクさまから ユリさまを さがしてほしいと たのまれて・・・」
けんいち「ぜんぞうさん、 このじけんの はんにんは・・・ どうやら かんだのようです」
ぜんぞう「ええっ! そんな・・・ ばかな・・・。 ユリさまについては キクさまから いろいろ きいておられたでしょう。 こうけいしゃの しるしが どのような ものかも ごぞんじだったかも・・・ しかし ・・・・・・」

 

あかねを よんだ。

 



あかね「ごめいわくを おかけしました。 せめてもの つみほろぼしに このあやしろけに おつかえするつもりです」


タバコいれについて たずねた。


あかね「もってきました。 これが その タバコいれです」

 



タバコいれを しらべた。

タバコいれの ひきだしがとれました。

がちゃん!

ひきだしの はずれた タバコいれを
とろうとしたら てがすべって
おとしてしまった!

と、 そのひょうしに なかから 1まいの
かみきれが でてきた。


けんいち「?! ・・・・・・」


かみきれを しらべた。


けんいち「・・・ うま すすみ、 うさぎ すすみて、 とり ひらく、 まんじのなかの しるし のぞまん。 ?! ・・・・・・」


タバコいれについて たずねた。


あかね「ぜんぞうさんは タバコいれを みると おおだんなさまや むかしのことを おもいだすそうです」


ぜんぞうを よんだ。

 



ぜんぞう「はい、 ごようでしょうか」


タバコいれについて たずねた。


ぜんぞう「あかねが もうしますように このタバコいれを みていると むかしのことが めに・・・・・・ あ!」
けんいち「?! ・・・・・・」
ぜんぞう「じ、 じつは だんなさまのせいで じさつしてしまった かぞくのことを おもいだしたんです。 そのかぞくは・・・ かんだという みょうじ でした! そのいえには たしか・・・ このことで りょうしんをうしなった・・・ むすこが ひとり いたはずです!!」
けんいち「?! ・・・・・・」


かんだ べんごしじむしょへ いどうした。


・・・。

 



かんだ べんごしじむしょ です。


ひしょ「あら? あなたは いつかの・・・ はあ? せんせいが さつじんはん? あなた なに いってるの!」
けんいち「ところが・・・ かんだという べんごしには どうきとなる じじょうも あるんです」
ひしょ「へんなこと いわないでよ! いっときますけど かんだ というなまえの べんごしなんて いくらでもいるのよ!」
けんいち「たしかに そうですが・・・」


おもいだす。


けんいち「かのじょのいうとおり ひとちがいとも かんがえられる。 もっとくわしく その じさつした かんだ という ふうふのことを しらべなきゃ・・・。 しっているとすれば・・・ げんしんさんだ! きっとなにか しっているはずだ・・・」


かぐらでらへ いどうした。


・・・。

 



げんしん「キクさんの いたいは、 まだ みつからん。 あんたのてで はやく はんにんを つかまえてくれ。 なんという ばちあたりな ことを・・・」
けんいち「・・・げんしんさん。 かんだ という なまえに ききおぼえが ありますね?」
げんしん「! ・・・・・・」
けんいち「いちれんのじけんは すべて そのおとこの しわざのようです。 はなして いただけますね」
げんしん「・・・・・・」


かんだのことについて たずねた。


げんしん「そうか・・・ あのおとこの しわざじゃったか・・・ あんたの おもっとるとおりじゃ。 キクさんの だんなに りょうしんを じさつにおいやられた おとここそ あやしろしょうじの こもんべんごし・・・ かんだという おとこに まちがいない。 キクさんは かんだのことを すべて しっておったんじゃよ。 それでも あえて かんだを こもんべんごしに きめたんじゃ。 せめてもの つみほろぼしの つもりでな。 キクさんは こういうとった。 かんだを こもんべんごしに することが ただしいか どうかは わからん・・・。 しかし そのけっかが どうあろうが それは じぶんの いしであり・・・ あやしろけの さだめじゃとな・・・。 かんだは よくはたらいたそうじゃ。 キクさんも まんぞくしておった。 まさか かんだが こんなおそろしいことを かんがえておったとは・・・。 ゆめにも おもわんかったじゃろう・・・。 ユリも かんだおやこの ことは しっておったじゃろう。 そんなこともあって ユリは やしきをでる かくごを きめたのかもしれん。 ユリは かねてから あやしろけの しょうばいの やりかたに たえられんかった ようじゃからな。 じゃがのう・・・。 くうか くわれるか、 きびしい しょうばいの せかいのはなし、 あやしろけだけを せめることなど だれにもできんことじゃ・・・。 もりたとやら! かんだに もくてきを はたさせてはならん。 このままでは やつは すくわれん!」
けんいち「まかせてください!」
げんしん「くれぐれも たのみましたぞ」


かんだ べんごしじむしょへ いどうした。


・・・。

 



かんだ べんごしじむしょ です。


ひしょ「また あなたですか! いいかげんに してください! どうせ ひとちがいよ!」
けんいち「・・・・・・。 かんだせんせいが みておられたという ファイルを みせて いただけませんか?」
ひしょ「これは だれにでも みせていいような ものじゃないんですっ!」
けんいち「そんなこと いわないで・・・ ね?」
ひしょ「だめです!」
けんいち「そこを なんとか・・・」
ひしょ「だめったら だめ!!」
けんいち「かたいこと いわないで。 ねえったらねえ・・・」
ひしょ「ふん! ・・・」
けんいち「ぼくだって あなたのような かわいい ひとを こまらせたくは ないんだ」
ひしょ「かわいいだなんて・・・ うれしいわ。 ちょっとだけ みせちゃおうかしら! なんて いうわけないでしょ! おかえりください!」
けんいち「これだけ いってるのに・・・ けち!」
ひしょ「なんですってー! いいかげんにしないと けいさつを よぶわよ!」
けんいち「よべるもんなら よんでみろ!」
ひしょ「いったわねー! まってらっしゃい ほんとうに よんでやるから!」


ひしょ「もしもし けいさつですか! いま へんなひとが きてるんです! ええ、 そうなんです そのひとです。 もう しつこくって・・・ はい? はあ? ・・・ わかりました。 そうします。 どうも・・・。 けいさつが あなたには ぜんめんてきに きょうりょくしろですって! どうぞ! あなたが みたがっていた ファイルよ! ぷんぷん!」


ファイルを しらべた。


けんいち「やっぱり・・・ くまだせんせいが いっていた ほけんきん さつじんじけんの ファイルだ。 さつがいほうほうなどが かかれている。 もはや まちがいないな・・・ ! そうだ かんだは ユリのこどもを ここへ つれてきていたかも! きいてみよう。 あのー すみません・・・」
ひしょ「はい。 なにか ごようですか!」
けんいち「かんだせんせいは 17、8さいぐらいの しょうねんを ここに つれてきたことは ありませんでしたか?」
ひしょ「ときどき あなたくらいの しょうねんを つれてこられましたよ。 とっても れいぎただしくて・・・ だれかさんとは ずいぶん ちがうわね!」
けんいち「?! ・・・・・・」


がけのうえへ いどうした。


・・・。

 



ここに たっていると あのよるのことが
ありありと よみがえってくる・・・
あの さっきにみちた アキラのかおが。


おもいだす。


けんいち「たしかに ぼくは このがけで アキラに おそわれたんだ。 だが・・・。 きをうしなってからのことは さすがに なにも わからない・・・ ここに なにか てがかりは ないのだろうか・・・」


あたりを しらべた。


けんいち「てがかりに なりそうな ものは なにもないなあ・・・ でも、 よく しらべなきゃ」


あまちのへやへ いどうした。


・・・。

 



あまちの マンション です。


けんいち「あっ、 あまちさんは いないんだ。 はなしを ききたかったのに・・・」


がけのうえへ いどうした。


・・・。

 



けんいち「あっ、 もう ひがおちてきた。 きょうは もう かえろうかな」


あたりを しらべた。


けんいち「おや? ボタンが おちている。 くさの あいだに  おちてたから まえに しらべたときは きづかなかったんだ・・・。 いちおう もっておこう」


あまちのへやへ いどうした。


・・・。

 



あまちの マンションです。


けんいち「おやっ? みしらぬおとこが はなしかけてきた」
てんいん「おたく、 あまちさんの おしりあいですか? あまちさんから せんたくものを たのまれたんですが おくれちゃって・・・ やっと おもちしたんですが おるすなんですよ」
けんいち「それ、 たぶん ぼくのものだと おもいますが」
てんいん「えっ、 ああ この ふくですか? たしかに あまちさんから あずかりました。 じゃあ うけとってくださいよ」
けんいち「いいですよ。 もらっておきます」
てんいん「いやー たすかりました。 ところで あなた・・・ うみにでも おっこちたんですか? そのふく かいすいで ずぶぬれでしたよ」
けんいち「?! ・・・・・・」
てんいん「じゃあ、 それ おねがいしますね」


クリーニングやは いってしまった。


けんいち「ふくが かいすいで ずぶぬれ・・・! じゃあ ぼくは・・・ いったい どうなってるんだ!」


うつぎ じむしょへ いどうした。


・・・。

 



あゆみ「えっ! やっぱり うみへ おとされていた らしいっていうの?!」
けんいち「じつは あまちさんの へやのまえで ぼくのものらしい ふくを もった クリーニングやに であったんだ。 おどろいたことに あまちさんから あずかった そのふくは かいすいで ずぶぬれだったらしいんだ。 でも ぼくは くさむらに たおれていた??」
あゆみ「たぶん うみにおちていた あなたを だれかが たすけて くさむらまで はこんだのね。 そのりゆうは わからないけど・・・」
けんいち「?! ・・・・・・」
あゆみ「そして たおれていた あなたを あまちさんが はっけんした・・・。 ところで けんいちくん じけんのほうは どうなの?」


すいりする。


けんいち「りょうしんの うらみを はらすとともに あやしろしょうじの のっとりを けいかくした かんだは・・・ あやしろしょうじの ないじょうを しりつくしている。 そして ついに ユリのむすこを みつけたようだ。 あやしろしょうじにおいて ぜつだいな はつげんりょくを もつ そのじんぶつを だきこんでしまえば・・・。 もう あやしろしょうじは かんだの おもいどおりだ」
あゆみ「でも、 ユリさんの むすこって わたしたちと おなじとし くらいよね。 なにも わからないうちは かんだの いうとおりに するでしょうけど・・・。 そのうち おもいどおりに ならなくなるんじゃ ないかしら? みもとは はっきりしないし、 こうけいしゃの しるしさえあれば・・・」
けんいち「! ほんものの こうけいしゃは ひつようない!! そのこをころして じぶんの おもいどおりになるような・・・。 かえだまを よういしたのかもしれない! そう いいたいんだね!」
あゆみ「うん!」
けんいち「じゃあ、 かんだが じむしょへ つれてきていたというのは・・・ ユリの・・・ ほんとうの こどもじゃないのか!」


シャツを みせた。


けんいち「ところで これかなあ、 ぼくの シャツ って・・・」
あゆみ「これよこれ! あなたが いつも きていたのは。 あら? ・・・ ボタンが ひとつ とれてる」


ボタンを みせた。


けんいち「えっ、 これが そうかな?」
あゆみ「おなじボタンだわ。 まってて、 いま つけてあげる。 ・・・ はい、できたわよ。 ねえ、 きがえれば?」
けんいち「そうしようかな・・・」
あゆみ「きゃっ! なにも ここで きがえなくても いいでしょ!」
けんいち「あっ ごめんごめん」
あゆみ「・・・・・・あら? けんいちくんって そんなところに やけどのあとが あったのね。 いままで きづかなかったわ」
けんいち「えっ! やけどのあとだって! ど、どこに あるんだ!」
あゆみ「そのままじゃ みえないわ」
けんいち「かがみに うつしてみよう!」

 



けんいち「こ、 こんなところに やけどのあとが! これは きのうやきょう できたもの じゃない! そういえば まえから あったような・・・」


おもいだす。


けんいち「なにか おもいだせそうだ! でも・・・! ま、 まさかそんな! ああっ! あたまが・・・ あたまが われそうだ! もしや ぼくは!!」
あゆみ「どうしちゃったの! けんいちくん!」
けんいち「そ、 そうだ もういちど・・・ もういちど もとこさんに あってみよう!!」


・・・。

 



かけつけた けんいちを
もとこは おどろきをもって むかえた。
とおい かこのきおくが ついに
よみがえり はじめた けんいちは、

めのまえにいる このじょせいに
とくべつな きおくを もっている
じぶんを つよく かんじていた・・・


やけどを みせた。


もとこ「! ・・・ やっぱり あなたは・・・ わかりました、 すべて はなして あげましょう。 そうよ・・・ あなたは ユリさんの こどもに まちがいないわ。 あなた、 けんいちくんて なまえでしょ?」
けんいち「?! ・・・・・・」
もとこ「このあいだ あなたが かえりぎわに うしろを むいたとき シャツのそでから そのやけどが ちらっと みえたの。 そのときは まさかと おもったんだけど・・・」


ユリのことについて たずねた。


もとこ「あなたは もちろん おかあさんの かおを しらないはずよ。 しらないはずよ。 ユリさんという なまえすら しらなかった ようね」


じぶんのことについて たずねた。


もとこ「あなたは ははのこじいんで すてごとして そだてられたの。 でも ははが なにかをかくしていると、 きづいたあなたは まもなく ほんとうの りょうしんを さがすという かきおきを のこして とびだして しまったの。 ちょうど あなたが ちゅうがっこうを そつぎょうした すぐあとのことらしいわ」


かじ について たずねた。


もとこ「こころないひとの ほうか だったそうよ。 ただでさえ くろうがたえなかった あなたたちに つみはないのに・・・」


あかんぼうについて たずねた。


もとこ「ユリさんが なくなったとき あなたは まだ 1さいにも みたない あかちゃん だったのよ」


さわこのことについて たずねた。


もとこ「あなたのことを わがこのように かわいがっていたわ。 あなたも ははを ずいぶん したっていたそうね。 さいごまで あなたのことを しんぱい していたのよ」


じじょうについて たずねた。


けんいち「ぼくが すてごとして そだてられた そのじじょうとは・・・ いったい なんだったんです!」
もとこ「・・・・・・」
けんいち「こたえてください! もとこさん!」


きづいたことについて たずねた。


もとこ「わたしが あなたや ユリさんに あったことが ないっていったのは ほんとうよ。 はなしは すべて ははからきいたのよ」
けんいち「でも、 やけどのあとを みただけで なぜ ぼくのことが わかったんですか!」
もとこ「じつは せんじつ ユリさんの おとうとさんが みえたの。 あなたたちのことを よく ごぞんじ だったわ」
けんいち「?! ・・・・・・」


おもいだす。


ぼくは ぜったい このひとのかおを
しっている!
なにか なつかしいような・・・ でも
それが なんなのか わからない・・・


けんいち「やっぱりぼくは あなたと どこかで あったように おもうんです!」
もとこ「そう・・・ じゃあ これを ごらんなさい。 ははの しゃしんよ」


そういうと もとこは 1まいの
しゃしんを さしだした。


しゃしんを しらべた。


けんいち「・・・・・・! こ、 このひとは!」


そのしゃしんには しょろうの じょせいと
ちいさなおとこのこが うつっていた。


もとこ「どう? あなた。 おおきくなったけど、 そのころの おもかげが のこってるでしょ」


おもいだす。


けんいち「お、 おもいだしたぞ! ばあちゃんだ! ぼくを そだててくれた ばあちゃんだ!」


しゃしんの さわこは
めのまえの じょせいに とてもにていた。


けんいち「それで ぼくは もとこさんの かおに みおぼえが あったのか!」


ユリのことについて たずねた。


もとこ「あなたの けんいちっていう なまえはね、 ごりょうしんが つけてくださった なまえなの」
けんいち「りょうしん?! そういえば ぼくは まだ じぶんの ちちおやのことを なにも しらないんだ!」


じじょうについて たずねた。


もとこ「そ、 それは それだけは・・・」
けんいち「まってください! ぼくは きょうまで じぶんの ははおやのことを なにも しらないままだった。 それに ちちおやのことだって! どうして しっちゃいけなかったのか。 なぜ すてごとして そだてられたのか そのじじょうを しらないままなんて・・・ あんまりです!」
もとこ「・・・そうね。 あなたには しるけんりが あるわね。 ・・・そのじじょう というのは あなたの おとうさんのことなの」
けんいち「?! ・・・・・・」
もとこ「とおやま たかお。 これが おとうさんの なまえよ。 とても おとこらしいかたで ユリさんとは ひょうばんの なかのいい ごふうふ だったそうよ。 やがて あなたがうまれ、 だれもが あなたたちの しあわせな みらいを しんじて うたがわなかった そうなの。 でも、 そんなあるひ・・・。 たかおさんは ガラのわるい れんちゅうに ひとが らんぼう されているところを みてしまったの。 とめに はいった たかおさんに むこうは ナイフをもちだして むかってきたらしいの。 でも・・・ そのナイフで たかおさんは ぎゃくに・・・ あいてのひとりを・・・ ころしてしまったの!」
けんいち「そ、 そんな・・・」
もとこ「かならず せいとうぼうえいが みとめられる。 みんな そうおもってたの。 でも・・・ ころしてしまった おとこ というのが このまちの ゆうりょくしゃの ひとりむすこ だったらしいの。 そのせいか たかおさんは けいむしょに いれられてしまったわ」
けんいち「で、 とうさんは いま どこに!」
もとこ「・・・おきのどくに たかおさんは とうとう けいむしょから でられないまま なくなってしまったの・・・」
けんいち「! ・・・・・・」
もとこ「でも もっと きのどくだったのは ユリさん だったかもしれない・・・ さつじんしゃの つまということで それは くろうされたそうよ。 おまけに しんだ おとこのなかまの いやがらせが はじまったの。 あのかじも その れんちゅうの しわざ だったそうよ。 ユリさんも いちじは おきあがれるまで かいふく されたのだけど、 それまでの むりが たたってか・・・ 2、3にちごには ようたいが きゅうへんして、 かけつけた ははに ユリさんは あなたを たのむと、 ひとこと つげると・・・。 しずかに いきを ひきとられたそうよ・・・」
けんいち「・・・・・・」
もとこ「もう わかったでしょう・・・。 あなたの しょうらいを あんじながら なくなった ごりょうしんに わたしの ははが してあげたかったことは・・・ あなたから さつじんしゃの むすこという かこを けしさることだったの」
けんいち「・・・・・・」
もとこ「あなたが すてられていたとき そえられていた てがみに かいてあった なまえが もりた けんいち だなんて うそまで ついてね・・・」
けんいち「・・・・・・」
もとこ「さわこは、 あなたに ほんとうのことを はなすべきかと、 まよっていたわ」
けんいち「ほんとうのことを はなしてくださって ありがとうございました。 ぼくは・・・ ちちを ほこりに おもいます」


ユリのことについて たずねた。


もとこ「ユリさんは ごりょうしんの はんたいを おしきって たかおさんと いっしょに なられたらしいわね。 あのじけんのときだって これいじょう めいわくは かけられないと、 おうちには れんらく されなかったと いうことよ」


かじについて たずねた。


もとこ「あきらかに ほうかだった らしいけど しんだおとこの ちちおやからの あつりょくで うやむやに なってしまった そうなの。 じもとの しんぶんも あのかじのことを とりあげなかった そうだわ。 ひどいはなしね・・・。 なのに たかおさんの じけんのことは いっぽうてきな きじばかりが しんぶんに のってしまったそうよ」


あかんぼうについて たずねた。


もとこ「ははからきいたわ。 あなたは ちいさいころから せいぎかんの つよいこ だったって・・・。 そういうところが おとうさんに そっくり だって うれしそうに はなしてたのよ」


きづいたことについて たずねた。


もとこ「そうそう ひとつ おもいだしたことが あったわ。 あなたは おとこのこなのに いつも にんぎょうで あそんでいたそうね」
けんいち「? にんぎょう・・・」


にんぎょうについて たずねた。


もとこ「りっぱな にほんにんぎょうで ユリさんが たいせつに していたもの だったそうよ」
けんいち「?! ・・・・・・」
もとこ「よほど ユリさんにとって たいせつだったらしく かじのとき もちだしたのも そのにんぎょうだけ だったらしいわ。 あなたは こじいんを とびだしたときも にんぎょうだけは わすれなかったそうね。 いまでも もってるんでしょ?」
けんいち「?! ・・・・・・」


ユリのことについて たずねた。


もとこ「ユリさんが いきを ひきとられるとき にんぎょうを あなたにって なんども なんども おっしゃったそうよ。 さっきの しゃしんにも うつってるはずよ」


しゃしんを しらべた。


けんいち「おや? これは・・・?! もとこさん・・・ ほんとうに ありがとうございました」
もとこ「また いつでも いらっしゃいね・・・」


・・・。

 



あゆみ「そうだったの・・・ ユリさんが あなたの おかあさんだったなんて・・・ ひにくな はなしね」
けんいち「・・・・・・ ぼくのことを しらべた かんだは ぼくを ぜんぞうさんに しょうかいしたんだ・・・ わなに はめるために・・・ くそっ!」


じむしょにある にんぎょうを しらべた。


けんいち「これだ! ばあちゃんの しゃしんに うつっていたのは! かあさんが、 たいせつにしていた にんぎょうというのは これのことだったんだ!!」


にんぎょうを とった。

 



けんいち「! これは ぼくのものに まちがいない! こうして てにとると こどものころの ことが めにうかんでくる。 とうとう なにもかも おもいだしたぞ」


おもいだす。


けんいち「そういえば このにんぎょう・・・ ずいぶんかるかったんだ。 ん? なかは くうどうのようだな」


すいりする。


けんいち「でも、 これが こうけいしゃの しるし・・・? ふつうの にんぎょうの ようだが・・・。 ん? ふってみると かすかに おとがする・・・! ・・・よし! おもいきって、 なかを みてみよう ・・・・・・あっ こ、 これは!!」


なんと にんぎょうの なかには あやしろけの かもんがはいった おまもりぶくろが かくされていた!


けんいち「こんなものが はいってたなんて・・・ しらなかった・・・!」


おまもりぶくろを あけた。

なかからは ふるめかしい ちいさな
カギと ていねいに おりたたまれた
かみきれが でてきた。


けんいち「この カギは・・・?」


かみきれを しらべた。


けんいち「?! ・・・・・・」

 

====================


けんいち ・・・あなたが これをみつける ときが いつか かならず やってくると かあさんは おもっていました。 いますぐ これをもって みょうじんむらの あやしろ という いえを、 たずねて みなさい。 そこには いままでと まったくちがった あなたの じんせいが まっているの。 そのいえには キクって いうなまえの あなたの おばあちゃんが います。 きっと あなたの ちからになってくれるわ。 でも・・・ そのことが あなたにとって しあわせな ことなのかどうか かあさんには わからない・・・・・・ でもこれは あなたのうんめいなの。 そして あなたの いちどきりのじんせい だから さいごは・・・ じぶんで きめなさい。 かあさんの いのちは、 もう ながくないでしょう。 あなたと いっしょに いてあげられない かあさんを ゆるして ちょうだい・・・。 そんな かあさんが あなたに のこして あげられる たった ひとつの ものです。 ─ ユリ ─


====================


ユリが いきを ひきとる ちょくぜんに けんいち にあてて かかれた ものらしい。 よわよわしい もじが そのことを ものがたっている ようだ・・・。


けんいち「か、 かあさん・・・・・・!!」


すいりする。


けんいち「そうか・・・わかったぞ。 こうけいしゃの しるしは たぶん あやしろけの なかに あるんだ。 そして・・・ それが かくされている ばしょに はいるには このかぎが ひつようなんだ。 その ばしょと いうのは・・・ あそこしかない!」


あやしろけへ いどうした。


・・・。

 



ぜんぞう「おかえりなさいませ もりたさま。 なにか わかりましたか?」


おまもりについて たずねた。


ぜんぞう「やはり なんのことやら けんとうも つきません」
けんいち「かあさんが・・・ い、 いえ ユリさんが やしきを でるとき キクさんから うけとったもの それが おまもりぶくろ だったんです!」
ぜんぞう「では その おまもりぶくろが こうけいしゃの しるしだと・・・?」
けんいち「ちがうんです。 こうけいしゃの しるしは・・・ やしきのなかに あるはずです!」
ぜんぞう「ええっ?!」


カギを みせた。


けんいち「こうけいしゃの しるしは このカギで あけることのできる あるばしょに きっと あります!」
ぜんぞう「わたくしには ちょっと・・・ わかりかねますが」
けんいち「その ばしょ というのは・・・ どぞう のなかに あるんです」
ぜんぞう「! それは どぞうの おくの とびらの カギ なのですか! こうけいしゃの しるしは、 そこにあると!」
けんいち「そうです! さっそく どぞうをあけて もらえますか?」
ぜんぞう「わかりました! まいりましょう!」


・・・。

 



ついに このとびらを あけるときがきた。
とびらの むこうには・・・・・・
あやしろけの こうけいしゃの しるしが
ねむっているに ちがいない・・・・・・

けんいちは、 あのカギを とりだすと
じょうまえに さしこんだ。
がちゃ! にぶいおとと ともに
じょうまえは はずれた。


ぜんぞう「もりたさま! わたくしは ここで まっております。 くれぐれも きをつけて くださいませ」
けんいち「ぜんぞうさん。 じゃあ そこで まっていてください」


なぞをひめた この とびらが
いま、 まさに ひらこうとしている・・・!


・・・。


けんいち「・・・ まっくらで なにもみえない・・・。 あっ そうだ ぜんぞうさんが かいちゅうでんとうを かしてくれたんだ。 さっそく つけなきゃ」



けんいち「よし! これで よくみえるぞ」


おくに すすんだ。

 



けんいち「おや? このカベ・・・ すこし うごいたような・・・?」


さらに おくに すすむ。


・・・。

 



けんいち「おや? このカベ・・・ すこし うごいたような・・・?」


さらに おくに すすむ。


・・・。

 



 



けんいち「あっ! カベが ひらいた?! よし、 はいってみよう!」


・・・。

 



けんいち「かべのおくに へやが あったなんて。 でも いったい なんのために・・・」


あたりを しらべた。


へやのすみには かみだなが まつってある。

 

けんいち「あっ! これは・・・」


かみだなのうえには おうごんに かがやく
インが あった!
そのすぐそばには ていねいに
おりたたまれた かみが そえられている。


けんぃちは おうごんのインと そばに
そえられた かみを てにした。


かみきれを しらべた。


けんいち「このインを もつものを あやしろけの せいとうなる こうけいしゃと みなす。 と、 かかれている!」 こうけいしゃのしるし というのは これのこと だったんだ!」

 



けんいち「ぼくが うわごとでいってた おまもりっていう ことばには こんなひみつが あったのか。 どうりで だれも しらないはずだ・・・・・・?! まてよ・・・ ぼくは きょうまで おまもりの そんざいすら しらなかった、 そのぼくが どうして うわごとで おまもりなんて いうんだ?!」

 



「やあ、 けんいちくん・・・ きおくは もどったかい? ふっふっふっ」

 



ふりむくと そこには
みなれた おとこが たっていた・・・
かおには なまなましい キズあとが!


あまち「すこし きづくのが おそかったようだね。 わたしが べんごしの かんだだ。 きみには あまちと いったほうが わかりやすいかね? ふっふっふっ・・・」
けんいち「き、 きさまは・・・」
かんだ「めいたんていの けんいちくん・・・ どうやら きみは わたしのけいかくの すべてを しってしまった ようだね・・・。 ゆいごんしょを つくる・・・ そういいだしたのが キクにとって うんのつきさ。 わたしは そのひを まっていたんだからね。 そのとき キクは さつじんのヒントまで おしえてくれたよ。 いっぷくつけなきゃ ねむれないってな・・・。 カンジも じろうも しごとのことで はなしが あるといえば どこへでも すぐ きてくれたよ。 セイサンタバコ・・・ あやしろけの やつらには おあつらえむきの ほうほうだろ? ヤクザから かねを かりていたアキラは しゃっきんのかたがわりを もうしでると よろこんで キクの タバコいれに セイサンタバコを しのばせてくれたよ。 おまけに こっとうどろぼう などという けちな まねを してくれたおかげで カンジごろしまで ひっかぶってもらった。 そのアキラが・・・ キクのしたいを しまつしなきゃ まずいと いいだした。 ふたりで キクをうみにすて、 はかを もとにもどしに いったとき うしろから はかいしで がつん! やつの しもんだらけの どぞうのカギを いただいた。 いまごろ はかのしたで しゃちょうになった ゆめでもみているさ。 おかげで じろうの ときも ひとりで ほねをおったよ。 くびつりに みせかける ためにな。 わたしと アキラが あっているのを みてしまった あずさは なにか かんづいたようだった。 そして わたしを ゆすろうとした・・・。 よけいなことを かんがえなければ よかったものを・・・ おまけに きんえんちゅうとは、 あの ばかが・・・ こんなキズまで つけやがって! ・・・さて けんいちくん、 おつぎは きみのはなしだ。 ユリをしらべているうち すぐに きみのことは わかったよ。 わたしの わなにはまって おまえは すぐ やしきへ やってきた。 ごくろうなことさ。 しばらく ようすをみようと していたものを アキラのやつが・・・ おまえを ころそうと がけへ よびだした。 それをしった わたしが すぐに かけつけてみると おまえは うみに うかんでいた。 あわてて おまえを うみからひきあげ しらべてみれば おまもりなんて もっていない。 そのかわりに やけどのあとは たしかめたがね・・・。 そのさいちゅうに いきをふきかえした おまえは こうか ふこうか きおくをうしなっていた。 だから わたしは ひとしばい うたなきゃ ならなくなった・・・ そうか・・・ おまえは おまもりのことを しらなかったのか。 さて・・・ おしゃべりは ここまでだ。 ここらで きえてもらおうか・・・ くっくっくっ・・・ おれは・・・」

 



かんだ「おれは あやしろけに かったんだ! はっはっはっはっ!!」


かんだの てに ナイフがひかった!!


かんだ「くたばれ!」
けんいち「うわっ!!」


けんいちが かいちゅうでんとうを
おとしたために あたりは くらやみに
つつまれた!


かんだ「あきらめるんだな!」

 

うわあああっ!


ビシッ! バキッ! ガスッ!


そのとき かんだに とびかかった
おとこが いた!


かんだ「く、 くそお!!」

 



おとこは かんだのてを ねじりあげ、
ナイフを そのてから おとした。

やがて かんだは ぜんぞうの つうほうで
かけつけた けいかんに とりおさえられた。


けんいち「あっ あなたは たしか!」


・・・。

 



けんいち「あなたは もしや・・・」
おとこ「けんいちくんだね やつかちょうで であったとき きづいていれば・・・」
けんいち「かずとさん・・・ですか?」
かずと「そうだ。 ずいぶんさがしたよ。 もとこさんから ねえさんのはなしを きいたようだね。 きみに みせたいものが あるんだ」
けんいち「? ・・・・・・」


それは ユリから かずとにあてた
てがみだった。 ちち たかおの
ふこうが つづられている。
そして、 さいごに こうかかれていた・・・


・・・でも わたしには けんいち がいるわ。
ふたりで つよく いきてゆきます。
だけど もし・・・
もし わたしに なにかあったら・・・
そのときは おねがい かずと、
あのこの ちからに・・・
なってやって ちょうだい。

 

かずと「すぐにでも ねえさんのところへ いきたかった・・・ でも おなじころ ぼくの ははが やまいにたおれた。 そんなわけで ぼくが やつかちょうを おとずれたのは 5ねんも あとのはなしなんだ。 そこで はじめて あのかじのことを さわこさんから きいたんだ・・・ ほうりつかを めざす きもちが かわらない ものになったのも そのときだ。 きみを すてごとして そだてるという はなしをきいた ぼくは、 さわこさんに きみをまかせた。 そして ことしやっと ねんがんの しほうしけんに うかったぼくは おおきくなった きみに あってみようと やつかちょうへ いったんだ。 そこで もとこさんから はなしをきき さがしているうちに、 ぼくは きみが たんていとして あやしろけの ちょうさにむかって いることをしった・・・。 ふしんにおもった ぼくは あやしろけに やってきた。 そして どぞうの まえで たおれていた ぜんぞうさんを みつけ あわてて なかに はいったんだ。 ほんとうに あぶないところ だったね」
けんいち「・・・・・・! あっ」


なんと けんいちの シャツのひだりむねには
かんだの ナイフによる あながあいていた。
そして ナイフから かれを すくったのは・・・
カギのはいった おまもりぶくろだった!!


かずと「きみは きょうから あやしろけの こうけいしゃだ。・ りっぱにやしきを つぐことが ねえさんの ためだ・・・ ! お、 おいきみ! これは・・・」


けんいちは おうごんのインを
かずとに てわたすと こういった。

 



けんいち「かずとさん。 ぼくは、 あやしろ けんいちじゃない・・・ とおやま たかおと ユリの むすこの けんいちです・・・。 それに ぼくは・・・ ぼくにとって もっと たいせつなものを てに いれました・・・。 うしないかけていた かこと・・・ この ・・・かあさんの、 しゃしんです」

 

・・・。