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Steins;Gate Drama CD Audio Series - Labmem Number - 006☆Urushibara Luka

このブログは音声を文字起こししていますので、ネタバレを多く含みます。

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Steins;Gate Drama CD Audio Series - Labmem Number - 006☆Urushibara Luka


7月28日 12時48分


──ルカ子が電話をかける。


まゆり『トゥットゥルー♪ もしもしー?』
るか「あ、もしもし。ま、まゆりちゃん?」
まゆり『あー! るかくーん! ちょうど良かった、後でルカ君のお家に行こうと思ってたんだー』
るか「えっ、そうなの?」
まゆり『うんー。実はね、るか君に大事なお話があるのです』
るか「大事な、お話……。もしかして、またコスプレして、って言うつもりじゃないよね……?」
まゆり『えっ!? えへへへー……』
るか「前にも言ったけど、僕……コスプレは……ううん、今はそんなこと話してる場合じゃなくて! まゆりちゃん、大丈夫? 今、どこにいるの?」
まゆり『えー、どうしてー?』
るか「さっきニュースで、秋葉原の駅前が大変なことになってるっていうのを見て、まゆりちゃんは巻き込まれてないかなって、ちょっと不安になったんだけど……」
まゆり『まゆしぃは大丈夫だよー。怪我人はいなかったってニュースで言ってなかったー?』
るか「うん、言ってた……。そうだよね、変な電話してゴメンね……」
まゆり『謝ることなんてないよー。あー、むしろねーまゆしぃはとっても嬉しいです。るか君、心配してくれてありがとう』
るか「うん……。あ、そうだ岡部さんは一緒にいる?」
まゆり『オカリン? うん、いるよー』
るか「だったら、岡部さんも無事なんだ……。良かった」
まゆり『ぴんぴんしてるよー! 変わる?』
るか「う、ううん! 無事だってわかればそれでいいから……。ね、ねえまゆりちゃん。あの人工衛星、どこから落ちてきたのかな?」
まゆり『どこからだろー? まゆしぃにもさっぱりだよー。直前にね、すごい爆発音がしなかった? ドッカーンってー』
るか「うん、した……。ただ、そのとき僕、境内のお掃除をしてたんだけど、人工衛星が落ちてきたことにはまったく気づかなくて……。墜落地点は、家から川を挟んですぐのところだから……。気づかないハズがないんだけど……。だからかな、すぐ近くで起きたことなのに実感が沸かないんだ。まるで、映画の中の出来事みたい」
まゆり『でもでも、人工衛星さんはねー。本当にあるよー。まゆしぃが今、この目で見てるか間違いないのです』
るか「……え? この目で見てるって……ニュースで?」
まゆり『ううん。まゆしぃの目で』
るか「……えっと、まゆりちゃんは今、どこにいるの?」
まゆり『駅前だよー』
るか「え……!  そこは今は封鎖中で、立ち入り禁止になってるはずじゃ……」
まゆり『あー、やっぱりまずいかなー? あー、オカリン! ちょっと待ってよー』
るか「岡部さんも一緒だって、さっき言ったよね?」
まゆり『あ、うん』
るか「危ないよ……爆発するかもしれないんだよ?」
まゆり『え……? ニュースでそう言ってたー?』
るか「……ううん。爆発の可能性は低い、って言ってたけど……」
まゆり『そっかー。良かったー。もし爆発するなら急いでここから離れないといけないもんねー』
るか「爆発はしなくても、危ないことに変わりはないよ? 封鎖されてるところに、勝手に入ったら……警察の人に怒られるだろうし……」
まゆり『謝ったら許してもらえないかなー……?』
るか「わからないけど……。ねえ、まゆりちゃんと岡部さんはそこで何してるの?」
まゆり『まゆしぃは、オカリンの付き添い。オカリンが満足するまで付き合おうって思ってるんだー』
るか「岡部さんは?」
まゆり『うん、人工衛星さんを調べたいんだってー。陰謀のにおいがする、とか機関がなんとか……って言ってるよー』
るか「陰謀……?」
まゆり『まゆしぃにはよくわかんないんだけどねー、あはははー』
るか「とにかく、早くそこから離れたほうが──」
まゆり『え? オカリン、なぁにー? ……うん、るか君から電話ー。危ないからここから離れた方が良いってー、うわ──』

 

 

 

 

岡部『──ルカ子か? 俺だ』

るか「あっ、岡部さん……!」

岡部『つ、つつ、つ、つかぬ事を聞くが、駅前が危険だと判断した理由について……教えてくれないか?』

るか「えっ……?」

岡部『つまり、その……本当に……危険なのか? その根拠を知りたい』

るか「だって……あの……人工衛星が落ちたんですよ!?」

岡部『この30分の間に、テレビのニュースは観たか?』

るか「あ、はい……」

岡部『そこで、危険だと言う新情報が出たりしたわけか?』

るか「いえ……。テレビだと、ずっと爆発の危険は無いって言ってますけど……」

岡部『……そうか……ふぅ』

るか「岡部さん?」

岡部『俺は岡部さんではない!』

るか「あ、あ……! すみません! 凶真さん!」

岡部『ふは、フゥーハハハ! ルカ子はまったくもって、どうしようもない程心配症だな!』

るか「でも僕、凶真さんとまゆりちゃんにもしものことがあったらと思うと……。居てもたってもいられなくて……」

岡部『いいか、ルカ子? そんなことでは、ラグナロックが始まった時……防人(さきもり)としての役目を果たせんぞ』

るか「え……? ら、らっぐ?」

岡部『お前は、この秋葉原における最後の盾なんだ。おまえが揺らげば、防衛戦は総崩れになってしまう……! 心を強く持て、ルカ子。それと……これだけは忘れるな。この俺、鳳凰院凶真は……なにがあっても死にはしない』

るか「そ、そうなんですか?」

岡部『そうなのだ! なぜなら、それが、それこそが! 運命石の扉(シュタインズ・ゲート)の選択だからだっ!』

るか「わかりました。僕、心を強く持ちます!」

岡部『わかってくれたか。だが、心配してくれたことには感謝しておこう。ルカ子は優しいな』

るか「凶真さん……!」

岡部『では引き続き、警戒レベルを第3結界までハーモナイズしておけ。オーバー』

るか「え、あの……!」


──通話が切れる。


るか「……はーもな? 最後、なんて言ったんだろう……?」


──携帯電話が鳴る。


るか「……も、もしもし?」
まゆり『オカリンってばー、勝手に切っちゃダメだよー? ……あ、るか君? 切っちゃってゴメンねー?』
るか「ううん、大丈夫」
まゆり『うんとねー、とりあえず今、人工衛星さんを見上げてるんだけど、うんともすんとも言わないから危険かどうかはまゆしぃにはわかりません』
るか「そう……」
まゆり『ねえ、るか君。もし今、人工衛星さんがドッカーンって爆発したら、まゆしぃもオカリンも死んじゃうかなー?』
るか「まゆりちゃん……。そんなこと、例え話でも言っちゃダメだよ」
まゆり『そうなんだけど……。今ね、まゆしぃはみんなに迷惑をかけちゃってて……悪いなぁーって思ってて……。もっとちゃんと考えて行動すれば良かったね。……ただ、不思議なんだけど、爆発して死んじゃうかもっていう怖さよりもね、オカリンに置いて行かれちゃうことのほうが怖いなって思ったの』
るか「……まゆりちゃん」
まゆり『えへへへ。るか君、電話ありがとうね。オカリンも満足する頃だから、そろそろ帰ろうと思います。ねえ、オカリーン! そろそろ帰ろうよー。…………オカリン?』
るか「……? まゆりちゃん? ……っ……まゆりちゃん! 岡部さんになにかあったの?」
まゆり『あ……ゴメンね? なんだか、オカリンが変なんだ。さっきまでねー、すごく興奮して独り言を喋ってたのに、急に黙り込んで……。わぁ、なんか今はすごくキョロキョロしてる……』
るか「まさか……。人工衛星に何か変化が……」
まゆり『ううん、何も起きてないよー。というよりね……きっとあれは……』
るか「あれは……?」
まゆり『オカリンがいつも以上に、マッドサイエンティストさんになりきってる、って感じなのです』
るか「……え?」
まゆり『るか君、るか君。とりあえず一度切るね。後で神社に行くから! トゥットゥルー♪』
るか「あ、まゆ──」


──通話が切れる。


……。

何があったんだろう……。

まゆりちゃんの様子からは、そこまで深刻な感じはしなかったけど。

ここから駅前まで、5分もかからないよね……?

行こうと思えば、すぐにでも行ける距離。

でも……今、川を渡ることは出来ない。

橋は、封鎖されてるってニュースで言ってたから。

すぐ近くなのに、すごく遠くに感じる……。

そのことが、なんだか……切なくて……。


……。


──ルカ子は神社の鈴を鳴らし、二拍手する。


僕には祈ることしか出来ないけど……。

神様……。

どうか、岡部さんとまゆりちゃんが……無事に戻って来られますように……。


……。