ゲームを読む。

-ノベルゲーム・タイピング-

Steins;Gate【5】

このブログはゲームのテキストを文字起こし・画像を投稿していますので、ネタバレを多く含みます。

読んで面白いと思ったら購入し、ぜひご自身でプレイしてください。

ご意見・ご要望がありましたら

─メール─ zippydle.scarlet@gmail.com

または

Twitter─ @Zippydle_s まで連絡下さい。

 

--------------------

 

 

 




「──やっぱり興味深いわ」

「貴様の見解を聞こう」

「少なくとも電磁波兵器やテレポートだっていう、く・だ・ら・な・い仮説は捨てるべきですね」

とことんケンカ腰だな、この女史は。

「もう一度実験してみてもいい? 私もこの目で見てみたいの」

 




そう言うと、俺たちが返事をする前に紅莉栖は“普通の”バナナを1本、房から千切った。

まじめな表情でそれを電話レンジ(仮)に入れ、いそいそと自身のケータイからタイマーを入力している。

なぜだろう。

その様子を眺めていて、ふと思った。

やけに楽しそうだな──と。

なんというか、具体的にどこが違うのかははっきり指摘できないし、ずっと仏頂面をしたままにもかかわらず、そう思ってしまった。

ま、こいつは学者の卵なんだから、実験大好きっ娘だとしてもおかしくはないな。

 


「岡部さんと橋田さんは、バナナの方を見てて」

「俺に指図しないでもらおうか。俺はマッドサイエンティスト鳳凰──」

「いいから、バナナから目を離さないでください!」

すぐ怒るし。

 

 

 

 

 

俺とダルは言われた通りにバナナを凝視した。

紅莉栖に指図されるまでもなく、俺たちの最初の“テレポート”が発生したときのバナナの方は見ていなかったから、どんな現象が起きているのかしっかり確認したかったのだ。

「60秒経過。なにか変化は?」

「ないなぁ」

今、電話レンジ(仮)の中にあるバナナが、ゲル化してここに戻ってくる。

1回ならなんらかのアクシデント、あるいは偶然の産物として片付けられるかもしれないが、2回連続で発生したとなればそれは確実に“なにかが起きている”ことの照明となる。

そうすれば紅莉栖も考えを改めるだろう。

これが人類史上初の成功を成し遂げたテレポート実験だと。

俺は祈るような気持ちで、バナナを見つめ続け──

「100秒」

紅莉栖がそう報告して、少しの間を置いた後──

 


「あっ!」

いきなり、音もなくゲルバナが“出現”していた。

房にくっついているゲルバナは、2本になった。

まばたきをする間もない、まさに刹那の出来事。

「出てきた!」

「…………」

やはり、声を失うほどの衝撃だ……。

俺は今、とんでもないものを目の当たりにした。

現象としては、明らかにテレポートしている。

レンジのタイマーが鳴った。

 

「…………」

紅莉栖はレンジの中をのぞき込んだまま、固まってしまっている。

「そっちはどうだった?」

「え? あ、ええと……」

「ひ、104秒経過したときに、消え、消えちゃった。いきなり。うん」

かなり慌てているな。

この現象を見て驚かない人間の方が少ないだろうが。

「やはりテレポートなのだよ。人類史上初のな!」

「…………」

紅莉栖はすぐに冷静になった。

眉間にシワを寄せ、腕を組んでじっと考え込み始める。

右足のつま先が、上がったり下ろされたり。

なにやら小声でブツブツとつぶやいてもいる。

「瞬間移動なんて……そんなの、有り得るの……? でも実際に移動したし……。信じられないけど……。量子テレポートかな……いやいや、あれは量子レベルでの話だし……」

「現実から目を背けるな。その目で見たものがすべてだ」

俺の言葉に、鋭い視線を向けてくる。

まるでスナイパーの目だ。

気合の入り方がハンパじゃない。

「……本当にテレポートなの? 結論ありきで考えるのは危険よ」

「ならば天才少女よ、今の現象はなんだと言うのだ?」

「…………」

 

 


「整理しよう。バナナの房や、冷凍からあげのときはテレポートしなかった。そうよね?」

「……例えば、テレポートできる物の大きさに限度があるのかもしれん」

「からあげってバナナより小さいじゃない」

「実験にはいつも、同じからあげを使っていた。1パック12個入りだ」

まゆりはお気に入りの“ジューシーからあげナンバーワン”しか買ってこないのだ。

 


「そうなるとけっこうな量だよなぁ」

「塩は? 塩でも実験してみたんでしょ?」

そのときの実験では、一握りほどの食塩を皿に入れて試した。

結果は、なにも起きなかった。

「お皿が邪魔だったか」

「もちろん皿無しの状態でもやってみたが、変化なしだった」

「だったら、食塩については一粒一粒を基準した場合、小さすぎるからダメ……とか? う~ん……取っかかりがほしい……」

天才少女は苦戦しているようだ。少し苛ついたように、室内をウロウロとし始める。

「他には? 電話レンジに関連することで気付いたこと、ある?」

「電話レンジではなく、電話レンジ(仮)だ」

「どっちでもいいわよ、そんなの。どうなの? 気づいたこと、あるの? ないの?」

紅莉栖は俺ではなくダルの方に、問いかけるような視線を送った。

確かに電話レンジ(仮)のメンテはこれまでダルがやっていたから、俺よりも詳しい。

「あ、そうだ──」

ダルが、おずおずと口を開いた。

「一度、こいつからすごい放電が起きたお」

「なに!? そんな話は初耳だぞ!?」

「オカリンがいないときだったからな」

「放電って、どの程度?」

「この開発が蛍光灯で照らされたように明るくなったんだよ。それが2秒くらい続いたかな」

「どういう状況で起きたの?」

「こいつに繋いでるケータイの調整。専用のものを外して、代わりに自分のケータイを接続して」

「そしたらしばらくして、ビリビリ」

「それいはいつのことだ?」

「昨日の昼だよ。オカリンがドクター中鉢の発表会を見に行ったとき」

「ドクター中鉢……」

昨日の昼は確かにドクター中鉢の発表会を見に行った。

そう言えばヤツの語ったタイムマシン理論はジョン・タイターのパクリだった。

今、掲示板に書き込んでいるジョン・タイターの中の人は、もしかすると中鉢かもしれない。

「だが待て。ダルよ、お前は言ったはずだぞ。ドクター中鉢の発表会は中止になったと──」

「そう。そのとき。でもオカリンは、中止にもかかわらずまゆ氏と一緒に出かけて行ったろ」

……そんな記憶は俺にはない。

なにしろ俺の記憶の中では、中鉢の発表会は中止になっていないのだから。

記憶の齟齬は解決されていない。

「そう言えばその時間、俺にダルをメールした。着信しなかったのか?」

「メールって?」

「昨日、ATFで見せてくれたメール?」

俺がうなずくと、紅莉栖が詰め寄ってきた。

 


「それって確か、私がその発表会で男に刺されて死んだっていう内容だったわよね?」

「ああ。だがダルのケータイにはなぜか1週間以上前に届いていて……」

「は? あれってオカリンのウソじゃないん? でないとタイムスタンプがおかしなことになるじゃん」

「俺はいつも真実しか言わん! というかそこまで言うなら、送信履歴を見せてやる」

 


俺は自分のケータイの送信履歴一覧を表示してみせた。

だが──

 

「ない……」

履歴一覧に、そのメールを送った痕跡はなかった。

俺の記憶では、ドクター中鉢の発表会が終わってから30分後ぐらいだったと思う。

紅莉栖が死んでいるのを見つけて、その場にいた俺を含む10人ほどの人間はパニックになり、急いでラジ館から出た。

そこで打ったメール。

何度調べ直してみても、その時間にあるはずの送信履歴が、きれいさっぱり消えている。

……あるはずのものが、消えた。

まるで、電話レンジ(仮)の中のバナナのように。

「なぜ、ないんだ……? 俺は確かに送ったぞ。昼の1時前には──」

 




「あ、まさにその時間だよ、放電現象が起きたのは! 『いいとも』が終わる直前だったからな」

俺は瞬間的にひらめいた。

ひらめけ、というエジソンの教えをまさに実践したのだ。しようと思ってできることではない。つまり俺、天才!

ニヤリとして、俺は紅莉栖とダルを見渡した。

「なるほどな……。そういうことだったのか」

 


「え、なに?」

「ああ、これはオカリンのいつものクセだからあんま気にしない方がいいよマジで」

「黙れ! 俺は気付いた! 気付いてしまったのだ!」

 


電話レンジ(仮)の上部を、手の平でバンバンと叩く。

「俺が送ったメールの不可思議な現象と、放電が起きたことには、ずばり──なにか関係がある!」

 

 


「…………」

「…………」

「…………」

「……で?」

「は?」

「なにか関係があるのは分かった。で、なにかってなに?」

「それを調べるのがお前の仕事だクリスティーナ」

「橋田さん、この人と話すの、疲れる」

「最初はみんなそうだよ。基本的な対策は、真に受けないこと──」

「そこ! 俺の言動を全否定するな!」

いいだろう、俺が正しいことを証明してやる。

放電現象を再現できるならば、メールのタイムスタンプの謎についてもなにか見えてくるはずだ。

 




「ダル、放電現象が起きた時の電話レンジ(仮)の状態を教えろ」

「けっこう無茶な状態にしてたんだよなぁ。自分のケータイを電話レンジに繋げて、X68000(ペケロッパ)で操作可能かどうかテストしてた」

 

俺は電話レンジ(仮)に接続されているケータイを引っこ抜くと、代わりに自分のケータイを差し込んだ。

と、そのとき談話室の方からドアが開く音がした。

 

「ただいまー。はふー、お腹すいたー」

 

 


コンビニ袋をぶら下げたまゆりが入ってくる。

バイトは終わったらしい。

「からあげ食べようっとー。ジューシーからあげナンバーワーン♪ オカリン、バナナ買っといてくれたー? ねぇ、オカリーン?」

 




俺たちがいる開発室の方をのぞき込んで、首を傾げる。

「あれれ? お客さん~?」

紅莉栖の姿に気付いたまゆりは、いつものにこやかな笑みを浮かべたまま、ペコリと頭を下げた。

 

「まゆしぃです。よろしくねー」

 

「牧瀬です。ラボメンになったみたいです」

 

「えー? 本当? すごい。女の子のラボメンだー」

 

「ダル、X68000(ペケロッパ)でどんな操作を?」

 


「さっき言った通り、メールの着信設定の調整だって。遠隔操作のためのメールを受け取ったときのモニタリング用でさ。だから、同時に120秒の『冷凍機能』を使ってた。PCからでも冷凍機能を起動できるようにしてあんだよね。昨日はそのテストもしてたんだ」

「まゆり、ジューシーからあげナンバーワンを
 電話レンジ(仮)の中へ!」

 

 


「みんなもからあげ食べる? 1個ずつならあげてもいいよー」

まゆりはまったく能天気なまま、からあげをレンジに入れた。

 




ダルからPCモニタに映る画面の意味を説明してもらう。

DOSと操作方法は大して変わらないらしい。

俺はキーボードに『120#』と打ち込んでエンターキーを押した。

すぐに電話レンジ(仮)が動き出した。

ターンテーブルとそれに乗せられたジューシーからあげナンバーワンが、逆回転を始める。

 

 


紅莉栖が電話レンジ(仮)の動きを真剣な目付きで見つめている。

どんな繊細な異常も見逃さない、という感じだ。

 




「これで、放電現象が起きたときの条件は再現したはずだな?」

「えーっと、どうだったっけ……」

「そこに突っ立っている助手!」

 

 

「は? 私?」

「他に誰がいるのだ!」

「いつから私はあんたの助手になった!」

「いいから俺のメルアドになにかメールを送れ!」

条件を再現できているなら、今、電話レンジ(仮)に繋がっている俺のケータイへメールを送ったら、今ではなく過去のタイムスタンプで受信するはず。

だが助手──紅莉栖はムッとした顔で肩をすくめるばかりだ。

「私、あんたのアドレス知らないわよ」

「使えない助手だな」

「勝手に助手にすんなと言っとろーが!」

「ダル、お前のケータイからメールを!」

「あ、おう、えーと、なんて?」

「適当でいい!」

「ええと、ええと……」

「『クリスティーナはHENTAI』これで後れ!」

「HENTAI禁止って言っただろ!」

「じゃあ、間を取って『オカリンはHENTAI』で」

「この裏切り者め……!」

「橋田さん、グッジョブ」

ニヤリとした紅莉栖がダルに向けてサムアップしている。

実に気に入らない。

 

 


「あー、まゆしぃのバナナが」

俺たちがあーだこーだやっている横で、まゆりが例のバナナの房を見つけて、泣きそうな顔になっていた。

「ゲルバナになってるよー」

 

 

「実験に使わせてもらったの」

「これ、まゆしぃのなのに……」

 


「メール送信するぜぃ?」

「まゆしぃさん、お金は後で払うよ。そこの鳳凰院さんが」

「なぜ俺なのだ!」

「もー。どうしていっつもまゆしぃの食べ物で実験するのー? あ、もしかしてこのからあげも、実験してるのかな?」

「そういうことだ」

「はいはーい、送信するおー。送信送信ポチッとな」

 




その横をすり抜け、まゆりが電話レンジ(仮)の前へすたすたと向かっていく。

それを止める暇もなく。

 

 


まゆりは、まだ作動中のレンジのドアを──

「おい待て、開けるなまゆり!」

「ほよ?」

首を傾げながらも、開けてしまった──

「わわーっ!」

薄暗い開発室に、稲光にも似た青白い輝きが満ちる。

 




「放電してる!」

 




激しいスパーク音。

 




俺はまゆりの身体を抱えるようにして、電話レンジ(仮)から一歩、後ずさった。

「な、なんかヤバくね!?」

 

部屋の中に、うっすらと煙が漂っていた。

焦げたような匂いがする。

あまりの閃光のせいで、目が麻痺していた。

何度もまばたきして、視力を回復しようと試してみる。

紅莉栖やダルの咳き込む声が聞こえる。

「ぜ、全員、ケガはないか?」

「な、なんとか」

「ねえ、2秒どころかもっと長い時間、放電してなかった?」

まゆりの細い指が、俺の二の腕をギューッと握りしめていた。

「オ、オカリン? えーと、なにが起きたのかなー?」

 




だんだん視界が戻ってくる。

まゆりは戸惑っているようだ。

「大丈夫か? 火傷とかしてないか?」

「ん-……。どこも痛くないから、平気だと思うけどー」

とっさにまゆりをかばったのは正解だったな。

俺は狂気のマッドサイエンティストではあるが、仲間の危機は身体を張ってでも救うのだ。

抱きしめ合うような形になっていたまゆりから、そっと身を離す。

ふう。それにしても焦った。

俺は額の汗を拭った。

「ちょ、ちょっと、これ見て!」

紅莉栖の緊迫した声。

 




ようやく視界の麻痺が治り、改めて開発室の全体を見渡してみた。

そしていきなり飛び込んできた惨状に、絶句した。

 




開発室の真ん中に置かれていた、大きなテーブル。木製で、結構頑丈で、人が5~6人乗っても壊れないぐらいのもので、電話レンジ(仮)とX68000が乗せてあったテーブルが。

真っ二つに折れてしまっていた。

レンジに付随するPC等はすべて、床に転がっている。

そして──

肝心のレンジは──

 




その割れたテーブルを突き抜け。

フローリングの床に、文字通りめり込んでいた。

「なんぞこれ? どうなって……? いくら電子レンジでも、床に穴を開けるほど重くはないっしょ……」

「放電現象だけじゃこうはならない。それ以外の現象が……?」

俺はしばし言葉を失っていたが、すぐにとんでもない事態を前にして開き直ることにした。

 

「ク、ククク、フゥーハハハ! す、すべて計算通り!」

とりあえず高笑いしてみる。

それから、ケータイを取り出していつものアレをやろうとしたが、あいにくケータイは電話レンジ(仮)に挿しっぱなしだった。

エル・プサイ・コングルゥ

声には出さず口だけでつぶやく。

その言葉に意味などない。

五感から適当に決めただけのもの。

だが、意味がないからこそ意味がある。

長年、使い続けるうちに、つぶやくだけで心が落ち着くようになった。

 




「……まゆ氏のからあげが、ひどいことになってる件について」

 




「えっ?」

 


立ち上がったまゆりが、そーっと電話レンジ(仮)をのぞき込んだ。

床にめり込んではいるが、ドアはなんとかこじ開けることができた。

「ああ、く、黒焦げだー、まゆしぃのからあげ……」

しょんぼりとしてしまったまゆりの肩を、俺は励ますようにポンポンと叩く。

「ジューシーからあげナンバーワンは、偉大の実験の成功のため尊い犠牲となったのだ。冥福を祈ろうではないか」

 




「からあげのことはどうでもいい。今は電話レンジになにが起きたのか解析するのが先──」

 




「どうでもいいなんてあんまりだよ、ええと、クリスティーナちゃん……」

「ちょっとそこの鳳凰院凶真、どうしてくれるのよ!? まゆしぃさんが私の名前、間違えて覚えてる!」

 

 

「それより換気した方がいいよ。ゲホゲホ」

「うるさい、黙れお前たち」

俺は威圧するように視線を巡らせた。

今この瞬間は、まさに、世紀の実験が成功し人類が新たな一歩へ踏み込んだ記念すべき時間。歴史が動いた日なのだ。

それを、おバカ丸出しトークで台無しにする権利はこいつらにはない。

俺は高鳴る鼓動をなんとか抑えつつ、電話レンジ(仮)に差し込まれたままの、俺自身のケータイ電話へと手を伸ばした。

 


幸い、あれだけの放電があったにもかかわらず、まったくの無傷だった。

きちんと動作している。

着信メール一覧を呼び出す。

新着メールは上に来るはず。

だが……。

さらに動悸が跳ね上がった。

ついさっき、あの放電現象直前にダルがこのケータイ宛てに送ったメールが、一番上にない。

この“不可思議”な現象こそを俺は望んでいたのだ。

さらに履歴にあるメールを調べていく。

やがて──

それを──

見つけた。

 

 


「フ、フハハ、フゥーハハハハ!」

成功だ。実験は、なんだかよく分からないが成功した!

タイムスタンプがそれを物語っている。

このメールの受信日時は“7月24日”すなわち5日前となっている。

まさに俺が送った“牧瀬紅莉栖刺殺通知メール”と同じ結果になった。

29日に送ったメールが、24日へと時間を遡って送られた。

そして、今度こそついに“ひらめいた”。

「すべてが繋がった。一連の出来事が意味する、唯一無二の答え」

「この電話レンジ(仮)に隠された機能の真実、それが見えた……!」

 




「直感というより、そう、これは確信ッ」

「……教えて。なんだって言うの?」

俺は、自分の唇が自然と綻ぶのを自覚した。

にらみつけてくるような紅莉栖の視線を、まっすぐに受け止める。

「まず最初に言っておこう。大発明のほとんどは、なにかの研究中に起こる偶然の産物である、と。これをセレンディピティと言う」

「能書きはいい」

ぐ……。俺の前口上を一蹴するとは。

まあいい。では本題だ。

「メールは“過去”へと送られた」

「溶けかけたからあげは冷凍状態に“戻った”」

「房から千切られたバナナは房へと“戻った”」

 

 

「……まさか」

紅莉栖もピンと来たようだった。

さすが天才助手。

「その、まさかだ……!」

これが、運命石の扉(シュタインズゲート)の選択なのだ。

「この電話レンジ(仮)は──」

「タイムマシンだ……!」

 

……。

 

 

 

 



 

 

一夜明けた。

すでに昼。

徹夜明けには、真夏の太陽は眩しすぎる。

外に出たいと思うことができない。

しかしラボ内は蒸し暑くてうんざりする。

ドクターペッパーを口の中へ流し込む。

飲みすぎたせいか、腹がたぷたぷになっていた。

寝ていないせいで、ペットボトルを握りしめる自分の手がわずかに震え、目をかすんでいる。

油断すると、フッと意識が飛びそうになる。

シャワーでも浴びて、眠気を吹き飛ばした方がいいだろうか。

このビルには、簡易シャワー室があるのだ。風呂ではなくあくまでシャワー室なのだが、それでもあるのとないのとでは天と地ほどの差がある。

 




「…………」

ちょうど俺に背を向ける形で、ダルがPCを操作している。

その膝が、忙しく貧乏揺すりをしていた。

室内に響いているのは、扇風機の回る音と、ダルがマウスをクリックする音ぐらいだ。

ダルはこっちを見ようともしないし、話しかけてこようともしなかった。

それは俺も同じだった。その気力がない。

本来であればとてものどかな夏の昼下がりのはずが、ここには殺伐とした空気が漂っている。

昨日──

あの衝撃的実験により、俺は電話レンジ(仮)にタイムマシンとしての機能があると確信した。

紅莉栖は、実験結果や俺の出した結論をどうしても認めたくなかったらしく、

 




「タイムマシンなんて……タイムマシンなんてっ……ウソだッ!」




と叫んでラボを飛び出していった。

もう二度とここには顔を出さないかのような勢いだった。

まゆりはと言うと、からあげとバナナの件でしょんぼりしっぱなしで、日課にしているコス作りをパスしてこれまた帰ってしまった。食い物の恨みは深いのかもしれない。

で、俺とダルがラボに残されたわけだが。

俺たちは電話レンジ(仮)にはすさまじい可能性が秘められていること、そして実際に“過去へと遡ったメール”を見たことで、すっかりテンションが上がりきってしまった。

そんなこんなで、電話レンジ(仮)がタイムマシンであると確かめるための実験を2人で夜通し行ったわけだが。

結果はと言えば……。

スーパーで様々なものを買い込んで電話レンジ(仮)にぶち込んでみたが、すべて失敗。変化なし。なにも起きず。

放電現象が起きて以降の実験では、ゲル化されず普通に温まるだけでなってしまった。

なぜ急になにも起きなくなったのか、原因は不明。

そして“メールを過去へ跳ばせる機能”の方について。

ひとまず実験を繰り返した上での俺がまとめた問題点は、次のようになる。


問題その1──


放電現象対策。
火事の恐れがあるため、開発室から燃えそうなものをすべて撤去。
水で満杯にした消化バケツを2つ用意しておくことで。万が一に備えた。


でもそれは根本的な解決にはなっていない。

今後、様子を見ることにはなるが、もし危険そうな実験する場所を移すことも検討すべき。


問題その2


質量増大の問題。
放電現象が起きるとき、電話レンジ(仮)は原因不明ながら質量が過激に増大するらしい。
そのせいでレンジはテーブルを破壊し床にめり込んだのだ。

 




これについてはレンジを床に置き、クッションやら毛布やらを下に敷くことでクリアできた。床の穴も隠せて一石二鳥だ。

あくまで応急処置だが、これ以上床に穴を開けるとミスターブラウンから弁償しろと言われかねない。

ましてや床が抜けたら大惨事だ。

ちなみになんで質量が増大するのかは、これから調べないといけない。俺たちみたいな素人集団に調べられることができるなら、の話だが。


とは言え、以上の2つについては些末な問題である。

それよりもずっと重大な問題がある。これが解決されない限り、過去へ跳ばすメールを使いこなすことはできないだろう。それほどにクリティカルな問題だ。


問題その3──


そもそもメールを過去に跳ばすのを可能にする条件が不明ということ。

何度試してみても、その条件は特定できなかった。

夜通しで40回以上も試行錯誤を繰り返したものの、一度たりとも放電現象は発生しなかったのだ。

レンジのドアを半開きにすることがポイントだと思ったんだが、そんな俺の考えはあっさり打ち砕かれた。

他になにか条件があるのかもしれないが、今のところは手詰まりである。

最初ははしゃいでいた俺たちも、時間の経過とともに実験がうまくいかないイライラが募っていた。で、今に至る。

正直お手上げ状態になってしまい、朝になってからはずっとこうしてグダグダと過ごしていた。

またケータイがメールを受信した。

昨日から、やたらと送られてくる。

すべて『閃光の指圧師(シャイニングフィンガー)』──桐生萌郁と名乗った女からだ。

元々、俺はメールを頻繁に使う方ではない。

まゆりなども昨今の女子高生には珍しく、1日1回送ってくるかどうかというレベルだ。

なのでこの頻度はちょっと鬱陶しい。

指圧師がメール魔であることは、あの指さばきっぷりからして充分予想できたことだったのだが。迂闊(うかつ)だった。

返事を出すのも面倒なので、無視。

手にしたドクターペッパーを飲み干すと、腹がぐるぐると鳴った。

昨日からなにも食べていない。

腹が減りすぎて、シャワーを浴びる気力も起きなかった。

キーボードをカタカタ打っているダルに呼びかけてみる。

 

「なあ、『サンボ』に牛丼でも食いにいかないか?」

 

 


「あ~、めんどい……」

「腹は減っていないのか?」

「減ったけどさー」

「フン……煮え切らない男め」

そもそもこいつはさっきからPCでなにをやっているのだ?

興味が出てきたので、背後から何気なくのぞいてみた。

 

そこには、見たこともない近未来っぽい施設の画像が表示されていた。

巨大な八角形のトンネルに、極彩色のコードらしきものが無数に這っていて、さながら曼陀羅のように見える。あるいはSF映画に出てくる巨大宇宙船の中とか。

高さは10メートル以上ありそうだった。

一緒に写っている人物の高さと比べてそれが明らかだ。

ちなみにその人物は、日本人ではないようだった。

 




「はふ~」

ダルがそこでしみじみとため息をついた。

目が虚ろなのは寝ていないからか、疲れているからか、それともどこかおかしくなったのか。

「ラージハドロンコライダーにはマジ癒されるよな~」

「き、貴様……! 今、なんと言った!?」

ラージハードコンライダー?

これは呪文か?

それとも必殺技名か!?

「ラージハドロンコライダー。知らんの?」

 




俺はまだ弛緩した表情でモニタを見つめているダルの肩をつかむと、思い切り絞り上げてやった。

「いててて、なにすんだよぅ!」

「寝ぼけているのか?」

「寝ぼけてないよ」

「そのラージハドロンコライダーとはなんなんだ?」

「SERNだよSERN。その施設の実験装置。略称はLHC。マジ萌えるから。オヌヌメ

「お前、人でないものにも性欲を……」

「ねーよ。でもなんつーの、見ててワクワクするっつーの? ニヤニヤできるっつーの? そんな感じって、あるやん?」

「そう言えば少し前は、工場や高速道路の高架化がたまらないとか言っていたな」

「そうそう。あれと一緒」

「節操がなさすぎる」

2次元、3次元、そして無機物までとは……。

「ジャンル分けして自分で興味の対象を狭める方がもったいなくね?」

その割に、興味のないことに対してはとことん面倒くさがる性格は治る気配がないのだが。

「SERNか……」

改めて、その名について考えてみる。

最近もどこかで見た。どこだっただろう。

考えるまでもなかった。

ジョン・タイター!」

「ああ、ジョン・タイター。オカリンが言ってたのって、今@ちゃんで祭りになってるヤツのことだったんだな」

「それは偽物である可能性もある。俺が言っているジョン・タイターは、10年前に現れた方だ」

「10年前にも現れたん? 同一人物?」

ダルが思い出したのかと少し期待したのだが、あっさり打ち砕かれてしまった。

「とにかくジョン・タイターが、SERNのことについて触れていた」

おぼろげにしか覚えていないのだが、1つだけはっきりしていることがある。

「タイターはこんな“予言”を残した。すなわち、2034年までにSERNがタイムマシンを完成させると……!」

「おお、タイムマシン。まさにタイムリーな話題じゃん。でもそれって10年前じゃなくて、今のタイターも言ってた希ガス

「10年前だろうが今だろうが、どちらでもいい。それより気にならないか、ダル」

「この奇妙な符合は、運命石の扉(シュタインズゲート)の選択である可能性が高い!」

「タイターって信頼できるん?」

「信頼できるかできないかはどうでもいいのだ! 俺たちとヤツは今、タイムマシンというキーワードで繋がっている」

「そのタイターが言及したSERNについて念のために調べたとしても、損にはならないはず!」

俺の中に、再び気力が蘇ってきた。

やはりマッドサイエンティストにとっては、好奇心こそが最も贅沢なご馳走だな!

どうせ今は煮詰まっているところだし、この寄り道をするのも悪くない。

「ダル、SERNについて詳しく」

「OK。僕のSERNフォルダが火を噴くぜ」

 

ダルは急に得意げになり、キーボードを軽やかに叩いた。

 


PCのマイピクチャフォルダから、本当にSERNと名付けられたフォルダを開く。そこにはダルがウェブ上のあちこちから集めてきたであろう、SERNに関する無数の画像がしまいこまれていた。

「SERNは、世界最大の素粒子物理学の研究施設だお。『ヨーロッパ素粒子物理学研究所』だとか『欧州素粒子原子核研究機構』みたいな通称で呼ばれることもある。スイスとフランスの国境近く、ジュネーブ郊外にあってさ。古いところだとHTMLやHTTP、World Wide Webを生み出したところってんで有名」


World Wide Webだと? それって、インターネットの?」

「ビンゴ。URLの最初に付いてるヤツ」

あのhttp://wwwというもののことか。

あれを生み出したのがSERNだったとは。

タイターの本を読んで少しは知ったつもりでいたが、そこまですごいところだったとは……。


「日本じゃそんなに馴染みはないけど、日本の研究チームも現在進行形で参加してたりするのだぜ」

「SERNはどんな研究を」

「基本的には、素粒子物理学かな。世界でも唯一SERNしか持っていない、超デカイ実験装置を持ってるんだ。いわゆる粒子加速器ってヤツ。低速反陽子蓄積リング、陽子シンクロトロンブースター、大型電子陽電子コライダー。で、ラスボスは、世界最大を誇るLHC……ラージハドロンコライダーたん」

たん、……って。

オタクはこの世のあらゆるものに“たん”と付けるだけで擬人化、燃え化を可能にするという能力を持っているが、まさにそれか。

ダルは呆れている俺に気付かず、モニタ上に次々と画像を表示させていく。

LHCはSERNの地下にある、全長約27キロのサークル状トンネルに設置された粒子加速器なんだよ。陽子同士をそのトンネルで加速させて衝突させることで、未知の素粒子反応を起こそうって実験を去年あたりから始めてる。ま、実験開始前は、その実験でミニブラックホールが作られちゃうかもって噂もあったなー。そのミニブラックホールに地球が呑み込まれる! 地球がヤバい! みたいな」

ミニブラックホール……。

10年前の書き込みによれば、タイターのタイムマシンはミニブラックホールを使ったものだったはず。

“予言”は、SERNに関しては当たったということか?

 


「現実にそうなる可能性は?」

「あるあ……ねーよ。SERNが公式に否定してる。もし仮にミニブラックホルが生成されたとしても、エネルギー量はすごく小さいから、生まれた瞬間に消えるね。地球を呑み込むなんて全然無理っしょ」

「だが、火のないところに煙は立たない」

確か、タイターはこう言っていたはずだ。

SERNは2001年からタイムマシンの研究を始めて、2034年にタイムマシンを完成させる、と。

今は2010年。現実に研究が始められたのならばもう9年が経っている。

公式アナウンスでは、実験開始が2008年からになっているのも怪しい。

もちろん予言が現実だったならば、という仮定ではある。

タイターの予言は当たっているものもあるが、外れているものの方が多いしな。

なぜか俺の周囲のあらゆる人間が、タイターが2000年に現れたことをまったく覚えていないという奇妙さも引っかかっていた。

タイターが語ったことには、なにかがある。

なにかがあってほしい。

俺はケータイを取り出し、右耳に添えた。

 

 

「俺だ。ククク、聞いて驚くな。悪の陰謀の匂いを嗅ぎつけた。……ジョン・タイターと、SERN。その2つの言葉から俺が言いたいことは分かってもらえるはずだ。……ああ、そうだ。ヤツらは“機関”と繋がりがある可能性が高い。フッ、偶然だと? おいおい、あまり俺を失望させるなよ。……なに? 根拠だと? そうだな、あえて言えば……ささやくのだよ。俺のマッドサイエンティストとしての直感がな。ヤツらは世界を滅ぼそうとしている。……ああ、ミニブラックホールによってだ。だが、もしもその技術を俺たちが横取りすることができたら、どうかな? ……ククク、当然だ。俺を誰だと思っている。すべては運命石の扉(シュタインズゲート)の選択だよ。エル・プサイ・コングルゥ

 

電話をしまうと、ダルが呆れたような顔で俺を見ていた。

 

「おまいはいったい誰と戦っているんだ……」

「ダルよ、俺たちのやるべきことは1つだ」

「やるべきこと? なんぞ?」

「なんぞ、ではない! 聞き返すな! そこはすべてを汲んで、ニヤリと笑うのだ。でないとスーパーハカーらしくないだろうが」

“やれやれ、しょうがねえな。で、報酬は?”的な言葉を返してほしかったのに。

それに対して、以下のような冗談めかした会話が続く。

俺『ポテチ1週間分だ』

ダル『10日分で手を打とう』

俺『フッ、食い意地が張っているな』

ダル『侵入(ダイヴ)は腹が減る作業だからな』

俺『交渉成立だ。すぐ取りかかってくれ』

ダル『OKボス』

みたいなノリ。うむ、実にクールでシビれる会話だ。

だが現実のダルは口を尖らせてぶーたれていた。

「オカリンはいつも説明不足なんだっつーの。カッコつけるより先に、分かるように話してくれ」

まったく、空気を読めないヤツめがっ!

「お前はスーパーハカーだ」

「ハカーって言うな。せめてハッカーにして」

「後は分かるな?」

「いや、全然」

「SERNにハッキングしろ」

俺の頼みを聞いて、ダルは呆けたような顔をした。

「……それはひょっとしてギャグで言っているのか?」

「ダル、お前ならできる。ヤツらの悪事を暴き、タイムマシンについてのヒントを手に入れろ」

「悪事て……。オカリンの妄想だろー」

「電話レンジ(仮)をタイムマシンとして使えるようにするか、このままただの駄作としてラボの倉庫で眠らせることになるか、今が分岐点だ」

「マジで言ってんの?」

「俺はいつも本気(マジ)である!」

ダルの目をまっすぐに見つめて、そう答えた。

おかげで俺の気持ちはダルに伝わったようだ。

 


散らかり放題だったPCの周囲のゴミを乱暴に手で払い落して、ダルはイスに座り直す。

「どうなっても知らないぜ?」

さっきまで気怠げにPCに向かっていたのがウソのように、今のダルはピンと背筋が伸びていた。

「交渉成立だ。すぐ取りかかってくれ」

「うは、みなぎってきた!」

「報酬のポテチ1週間分は、スイスの銀行に振り込んでおく」

「…………」

俺の最後の言葉が耳に入らないほど、ダルはすでに集中していた。

「じゃあ、俺は寝る。後は任せた」

 

ソファに横になり、まどろみの中へ沈んでいく間、俺の耳にはずっとダルがキーボードを叩く音が聞こえ続けていた。

 

…………。

 

 

……。

 

 

 


ソファに横になり、まどろみの中へ沈んでいく間、俺の耳にはずっとダルがキーボードを叩く音が聞こえ続けていた。

 


目を覚ますと、窓の外は黄昏色になっていた。

爽やかな風が入ってきて、俺の頬を撫でていく。

ダルは、俺が眠りに落ちる前とまったく同じ場所に、まったく同じ姿勢のまま座っていた。

変わったのは貧乏揺すりの速さぐらいだ。

なにやらブツブツ言いながらPCを操っている。

いまだハッキングは成功していないと見るべきだろう。

部屋の中を見回してみるが、まゆりの姿はなかった。

今日は来ないのかもしれない。

やはり食い物の恨みは深いか。

邪魔したくないのでダルに声はかけず、立ち上がって大きく伸びをした。

冷蔵庫から冷えたドクターペッパーを取り出して、渇いた喉を潤す。

再びソファに寝転がり、ケータイから@ちゃんねるに接続した。

するとタイミング良く、噂のタイター殿が降臨中だった。

 

 

------------------

 

 


229 名前:JOHN TITOR◆f8VuYnoyWU:2010/07/30(金) 17:36:29

世界はエヴェレット・ホイーラーモデルで説明出来ます
詳しくはそちらを参照して下さい

みなさんは時間の概念について固定観念に支配されているようです
時間は過去から未来へ一方向へ流れている訳では有りません
もっと正確に言うならば、因果律は何が有っても矛盾を許さず結果の部分が改変された場合、それに伴う原因も破綻が無いよう改変されるのです

ダイバージェンスが変動する事を認識できる者が滅多に居ないのは、そう言う理由です
(ダイバージェンスとは、世界戦変動率の事を指します)


230 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 17:36:47

死ね詐欺師
証拠も出さないで何がタイムトラベラーだよカス


231 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 17:37:21

株価情報plz
もちろん知ってますよねタイムトラベラーなんですから


232 名前:栗悟飯とカメハメ波:2010/07/30(金) 17:37:50

ダイバージェンスとかいうものの変動を認識できないなら、なんでタイターは変動率の数値を観測できているんだ?
あ、そうか、タイムマシンにはそれを計測できる装置も載っているんですね分かりますwwwww

あと、研究機関だったSERNがいつの間にか世界を支配する銃治機関に変貌した件について前から質問してるわけだが、いつ答えてくれるんですかねえジョンさんw


233 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 17:38:18

話は聞かせてもらった! 人類は滅亡する!(AA略


234 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 17:39:04

ネタにマジレス、かっこわるいw
タイターなんて釣りネタだろ


235 名前:鳳凰院凶真:2010/07/30(金) 17:40:23

どいつもこいつもタイターに対する誹謗中傷ばかりで、まともに議論しようという気がないようだな。だから貴様らは屑なのだ!

時間が過去から未来へ流れているわけではないというなら、タイムマシンはぐっと身近な装置になるということだ未来から過去へ行くという行為が、時空の『逆行』ではなくなるわけだからな
タイターの言うことにはうなずける部分がある

ところでタイターにSERNが今やっている実験についてもっと詳しく教えてもらいたい


236 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 17:41:31

秋の天皇賞の優勝馬教えて
全財産注ぎ込むんで


237 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 17:41:35

エヴェレット・ホイーラーモデル=多世界解釈
つまり世界はパラレルワールドってことね


238 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 17:42:22

つーかコテハンウザくね?
タイターより鳳凰院凶真ってヤツの方がウザい


239 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 17:42:49

ジョン・タイターって名乗ってるくせに日本語ペラペラなのがもうね…せめて英語で書き込んでくださいよリアリティ的な意味で


どうせ英語なんて書けないんでしょうけど


240 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 17:43:36

タイムマシンがもし本当にあるなら、私はタイターさんにお願いしたいことがあります。
去年、母が渋谷の地震で亡くなりました。母が出かけるのを私が止めていれば、死んだりすることはなかった。
だからタイムマシンを貸して下さい!


241 名前:栗悟飯とカメハメ波:2010/07/30(金) 17:44:40

>>235

理論もソースも出さないタイムトラベラー(笑)の言うこと信じちゃうおとこのひとって……


311 名前:JOHN TITOR◆f8VuYnoyWU:2010/07/30(金) 18:09:37

時間は一方向には流れていないと言う事について、みなさんは特に何も感じなかったようですね。
それが固定概念に支配されている証拠です。
そしてその固定概念を破ろうとしないのは、私の目から見るとかなり深刻です。
ディストピアが構築されてしまった理由が何となく分かったような気がします。


ダイバージェンスが変わるような大きな出来事が発生すると、その度に過去は因果律に沿って矛盾が無いよう再構成されます。
例えば今、この世界線が、とある重大な出来事が発生した事でダイバージェンスが大きく変動し、世界線Bへ移ったとします。
世界線Bには、残念ながらこの@ちゃんねるというネット掲示板は存在していませんでした。
その場合、あなたがたの中に有る『@ちゃんねるを見た。書き込みをした』と言うこれまでの記憶は消去され、その時間に別の事をしていた記憶が構築されるのです。

これはつまり、現在を書き変える事で過去も変わる事の証明です。

SERについては昨日説明しました。あえて説明を付け加えるとするなら、彼らの言う事を容易に信じてはならないと言う事です。
既に彼らはマイクロブラックホールの生成に成功しています。


312 名前:鳳凰院凶真:2010/07/30(金) 18:10:13

>>栗悟飯とカメハメ波

俺は知的好奇心を満たしたいだけだ最初からウソだと決め込んでけんか腰になるより
たとえそれがウソだろうが本当だろうがタイターの語ろうとしていることを聞いてから判断すればいいだけのこと

この俺、マッドサイエンティスト鳳凰院凶真こそが近い将来タイターとコンタクトを取ってタイムマシンを手に入れてやる


312 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 18:11:05

いいから株価教えろっつってんだろふざけんなよ氏ね
それ教えない限り絶対信じねーからな!


314 名前:栗悟飯とカメハメ波:2010/07/30(金) 18:12:07

>>311

それは世界戦が再構築されてるとは言わないだろボケが
人の脳内で記憶が調整されてるってことじゃねえか
全然違うわアホか
そもそも、いったい誰が67憶もの人間の脳を同時に調整してくれるんだ?
自分自身が認識してそれをしてるのか?

少なくとも漏れにはそんな調整した覚えもされた覚えもないぞ
つーかそれのどこが多世界解釈なんだよ
もっと勉強しておいでw

 

マイクロブラックホール(笑)


315 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 18:12:36

世界は滅びるの?
つまり改造バギーに乗ってヒャッハーできるってことだな!
ちょっと床屋行ってモヒカンにしてくる
トゲのついた肩パッドってどこで売ってる?


316 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 18:12:54

SERNのホムペ見てきたけど
2009年から実験してるのな
ガチでブラックホール作ったのかな?


317 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 18:13:20

いったいなにが始まるんです?


318 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 18:13:44

タイターさんもヒャッハーしてたのか!
くそっ、萌えるじゃねえか!


319 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 18:14:10

脳こそが世界を作ってるとか言うつもりですか?
人類のすべての精神は枝であり大元の幹があるとか言い出すんですか?
世界系厨二病のオチに持っていきたいのか
ガッカリです未来に帰ってください


320 名前:名無しの予言者さん:2010/07/30(金) 18:15:19

>>314
成る程、こうして番号を指定する事で返事とするのですね。

世界の再構築と
人の脳内での記憶の調整

私はどちらも同じ意味だと思っているのですが、何故あなたは違うと思うのですか?

世界線の変動を認識出来る人間は、一部を除いて存在しません。
世界線が変わった時点で再構築は終了しているのです。

ヒャッハーとは何でしょうか?

 

-----------------

 

 


──「こんちゃーっす」

 

 

ネット上での議論に熱中しているところに、聞き慣れない女の声が聞こえてきた。

 




玄関ドアが開いて、恐る恐るという様子で女が室内をのぞき込んできている。

見覚えのある顔。

確か一昨日、ブラウン管工房で──

「どもー。ブラウン管工房です」

俺と目が合うと、自称ブラウン管大好き女ははにかんだ。

「修理頼まれてたテレビ、直ったよ。引き取りに来てくんない?」


ダルの貧乏揺すりがさらに加速した。

今は佳境らしく、話し声をたてるのもまずそうだ。

俺は女に向かってうなずくと、そそくさと外に出た。

 

……。

 



「なんでコソコソしてんの?」

えーと、こいつの名前はなんだったか。

“あるま”とか“あもれ”とかだったような気がするが。

……そうだ、“あまね”だ。阿万音鈴羽。

「今、我が相棒である天才が重要なミッションを遂行中なのだ。邪魔をしたくない」

「ふーん。君たちってなにしてる人?」

「前も言ったはずだ。俺たちの秘密に踏み込めば、貴様も危険に巻き込まれる可能性があると」

「未来ガジェット研究所、っていうんだよね」

「な、なぜ知っている? 俺は説明した覚えはないぞ。まさか貴様、“機関”のスパイ──!?」


俺は素早く蟷螂(とうろう)の構えを取り、警戒した。

 


だが鈴羽はきょとんとしている。

「下のポストに、そう書いてあった」

「……そ、そうか」

身構えて損した。紛らわしいヤツめっ。

「し、知られたからにはしょうがない。簡単に説明しておこう。ただしこれは他言無用だ」

 

 

鈴羽はコクコクとうなずく。

やけに目を輝かせているのは気のせいか?

「我ら未来ガジェット研究所は、世界を陰から操る闇の機関に対抗し、その支配構造を破壊するために活動しているのだ。フゥーハハハ」

「へえ~。その闇の機関って、SERN?」

「……!?」

「そ、そうだが……」

「おおっ! やっぱそうなの? あいつら唾棄すべき連中だよね~」

なぜか訳知り顔でうんうんとうなずいている。

しかも“唾棄すべき”って……。そんな難しい言葉を日常的に使うのは、俺ぐらいだと思っていた。

「なぜ、俺たちが今まさにSERNにハッキング中だと知っている!?」

「え? ハッキング中なの? 今?」

しまった、余計なことを喋ってしまった。

「いいからこちらの質問に答えろ。なぜ俺たちとSERNの関係を知っている!?」

「あー、えっーっと、それは……いやあ、あはは、実は昼間、話し声を聞いちゃってさ。ここに立つと、窓から聞こえてくるわけ」

窓……。

確かに開けっ放しで、俺とダルは大声で話していた。

だが聞こえるものだろうか。    

                



2階を見上げてみた。

今も窓は全開になっているが、なにも聞こえてこない。

ダルは黙々と作業中のようだ。

 

視線を落とす。

ブラウン管工房の入り口脇には、見慣れない自転車が止まっていた。

いわゆるMTB(マウンテンバイク)。フレームはピカピカで、タイヤもほとんど汚れていないから、おそらく新品だろう。

なかなか速そうだが、誰の物だ?

 

 


「あたし、昨日からここで働き出したんだけど──」

鈴羽はブラウン管工房の扉を開けながら、苦笑した。

「これが予想以上にヒマでさぁ。今日だけで4、5回は外に出たね。客来ないかなーって店の前で“さくてき”しちゃったね」

 

 

さくてき?

見慣れない言葉がいきなり混じっていて、俺はその意味を理解できなかった。

頭の中でイメージしてみる。

さくてき……さくてき……さくてき……。

まさか索敵!?

この女、どこの少佐だ!?

鈴羽に続いて店内に入る。

 

……。

 

 


「そんときに、2階から君たちの話し声が聞こえちゃったわけよ。気になってついネットで調べちゃった。SERNの黒い噂についてもバッチリ知ってるよん」

くっ。迂闊(うかつ)だった。

今後、外に漏らしたくない会話をする場合は、窓を閉め切っておく必要がありそうだ。

だがそんなことをすればラボ内は灼熱地獄と化す。

ううむ、迷うところだな。

「……と、とにかく、絶対に他言無用だぞ」

でないと黒スーツの欧米人が大挙して押し寄せてきそうだ。

「あ、うんうん。分かった。これでも口は堅いから任せといて」

鈴羽はニヤリと笑って、自身の胸元をドンと叩いた。


ブラウン管工房の店内は静かだった。

例の巨大ブラウン管は点いていない。

ミスターブラウンの姿もない。


「店長はどこへ?」

「たった今、君のテレビの修理が終わって出てったよ」

どうせまた“例の小動物”に関連することだろう。

あの店長はたまに営業時間中であっても姿を消すことがある。

どこに行っているのか何度か聞いたことがあるが“愛娘を学校まで迎えに行ってんだよ”とか“愛娘が風邪引いたんで看病しに”など得意げに答えていた。

過保護どころか溺愛である。娘の方は本音では鬱陶しがっているに違いない。というか仕事をほったらかして娘に会いに行くとは、どこまでちゃらんぽらんなのだ。

店を留守にする場合、これまでなら扉に“すぐ戻ります”と書かれた札を出すのが通例だった。しかし今は鈴羽が店番をしているわけだ。

「つーわけで、直ったテレビはこれね」

鈴羽はカウンターに置いてあるテレビの上部を、軽く叩いた。

「お代は1000円でいいってさ」

店長め。サービス料金で恩を売ろうという魂胆か。

渋々、サイフからお札を取り出して鈴羽に渡した。

あらかじめ用意していたらしい領収書を代わりに受け取る。

「まいどあり。んじゃ、持ってっていいよ」

「まさか1人で持って行けと?」

「え? 違うの? 持ってきたときも1人だったんでしょ?

この女は、階段は上りと下りでは労力は10倍以上になるということを知らないようだ。重力に逆らうということがどれだけ大変だと思っているのだ!

「手伝ってもいいけど、そっかぁ。もう力仕事も女がやる時代かぁ」

しみじみとつぶやいている。

くっ、皮肉たっぷりな言い方だな。

「フン、誰も貴様に手伝ってもらおうなどとは思っていない。というより、貴様のような女子に手伝ってもらうことなど、この俺のプライドが許さん」

「おおー」

拍手された。

「今の、男らしいじゃん。あたし惚れちゃうかもっ」

「フッ、騙されるものか。貴様、ウソをついているな?」

「え? なんでウソって思うの?」

「それはこの俺の能力の1つ……『顔色窺いは大人のたしなみ(カラーリングジェントルマン)』が反応したからだ」

「の、能力?」

この能力は相手のウソを見破ることができる。ウソをついた者はその身体が赤く光ったように見える。相手は死ぬ。

鈴羽は目を丸くしていたが、やがて取り繕うように小さく咳払いした。

「それって、超能力的なもの?」

うなずいてやると、声を潜めて耳打ちしてきた。

 

 

「あのさ、君みたいな能力者って、他にも数多にいるわけ?」

……こいつの日本語は、どうも奇妙に聞こえる。

「いるわけがなかろう。この俺がスペシャルなのだ!」

胸を思い切り反らし、俺という人間の威厳を見せ付けてやった。


「そ、そっか。数多にはいないのか。びっくりしたー。でもいるって時点ですごいな。やっぱSERNのせいで退化したのかな……」

なにやら意味不明なことを1人でブツブツとつぶやき、やがて納得したように小さくうなずいた。

「でもさ、戦闘になれば相手のウソを見抜く力なんて、意味なくない? やっぱ、1000メートル級の長距離狙撃を命中させられるとか、いかに効率よく相手の関節極められるかとかの方が、重要だと思うな」

こいつはなにを言っているんだ。サバゲーオタか?

いや待て。まさか……!

「貴様……さては“機関”の暗殺者(ヒットマン)だな? “ミス・ゴルゴ”というコードネームで呼ばれているだろう? 誰に雇われた!?」

「いや、誰にも雇われてないし。っていうかゴルゴってなに?」

愛想笑いを浮かべてごまかそうとしている。

この狼狽ぶりはなにか怪しい。

そう言えば一昨日、初めて会ったときもやけに物騒なことを言っていたような気がする。

「ちなみにさ、君の能力って他にもあるの?」

「あったとしても、俺を殺しに来た暗殺者(ヒットマン)に教えるものか」

「君を殺しなんてしないってば」

「己の能力を他人に教えるなど、自殺行為にもほどがある。力は秘めたるもの。相手に悟られぬよう使ってこそ、初めて最大限の効果を得らるのだっ」

「ケチ」

「なんとでも言え」

俺と鈴羽の間に、焦げるような緊張感が走る。

ふたつの視線が交錯し、そこに見えない火花が散っていた。

「…………」

 


と、メールが来たことでにらみ合いはお開きになり、俺は鈴羽への警戒心を解いた。

最近、メール着信音を聞くとうんざりした気分になる。

どうせ送ってきたのはあのメール魔であるところの指圧師だろう。

確認しなくても分かるのだ。

くっ、だんだん鬱陶しくなってきた。

ちょっとした粘着質ストーカーだ。

こんな二重人格女にアドレスを教えるべきではなかったかもしれん。

 



鈴羽の方を見ると、カウンターに突っ伏してしまっていた。

手の中でなにかを弄んでいる。

ピンバッジ、だろうか?

というかバイト2日目にしてこのだらけっぷりとは。

やはりブラウン管が好きというのはウソだったのだな。

「なんか、渋い顔してるね。死亡通知でも来た?」

「はあ?」

「……た、例えだってば」

普通、死亡通知などという言葉を例えとしては使わないだろう。

なぜケロッとした顔でそんな例えを使えるんだ。

というか死亡通知ってなんだ? そんなもの、あるのか?

「えーと、イヤな報せでもあったのか、って聞きたかったわけ」

「……似たようなものだ」

どうもこの女は言動が不安定だ。

やはり警戒は解かない方がいいだろう。

「IBN5100というレトロPCにやたら執着している女がいてな」

そう言うと、鈴羽はすっくと身を起こした。

「IBN5100……?」

「知っているのか?」

「ああ、うん」

「そうか。IBN5100の都市伝説は有名だったのか」

そんなレトロPCに興味を持つ女性のオタクというのも、意外と多いのかもしれない。

「そ、そうそう。都市伝説で知った。君はどの程度まで知ってんの?」

「IBN5100を実際に探し回ってみたが、結局アキバにはなかったというオチは知っている」

「……そっかぁ。そりゃあそうだよね」

「なにか知っている口振りだな」

 

 

「え? いやぁ、知ってるような知ってないような、って感じかなぁ。あたしは知らないけど、遠い知り合いが知ってて、それをチラッと聞いたことがあるみたいな。あは、あはは」

また愛想笑いをしている。

この女は実はかなり不器用なのではないかと思い始めてきた。

愛想笑いを浮かべるときはウソをついているように思える。

「…………」

案の定、鈴羽は愛想笑いを凍り付かせたまま、なにも答えない。

「貴様……何者──」

「はぁーあ」

深々としたため息とともに、鈴羽はまたカウンターに突っ伏してしまった。

その姿勢のまま、俺を見上げてくる。

「IBN5100についてのさ、興味ぶかーい情報、教えてあげようと思ったのになー。そんな目で見られたら、教える気なくなっちゃった」

「そもそも俺はIBN5100になど興味はない」

むしろ今は、SERNに夢中なのだ。

アキバの都市伝説を解決したところで、世界の支配構造はなにも変わらないからな。

「貴様を信用できる要素が1つもない。その面白い情報が真実であるかどうかも分からない。」

「うっわー。そこまで言う? 確かにあたし、挙動不審だけどね。じゃあさ、教えないけど、ヒントだけあげるよ。そんで、分かりそうで分からないもどかしさに身もだえちゃえ。実は、IBN5100には、隠された機能があるんだよ」

隠された機能……。

そう言えば、俺の記憶にある2000年のジョン・タイターも、そんなようなことを言っていた気がする。

俺はかすれかけている自分の記憶を探ってみた。

「確か、IBN5100には独自のプログラミング言語がどうたらこうたら」

「ウソォ? なんで知ってんの!? なんでなんで!?」

うろ覚えだったのだが、どうやら図星だったらしい。

俺はニヤリと笑った。

「能力名『カマかけ(サイズハング)』……俺は貴様の心の内を読み取ることができるのだ」

「なにそれ、反則ーっ!」

鈴羽はなぜか両手で顔を覆った。

指と指の間から目だけはしっかりこっちを見ている。

そんなことをしても、この俺の能力からは逃れられないのだ。そして相手は死ぬ。

「すべてはお見通しだ。阿万音鈴羽。観念するがいい」

「くぅ。とにかくIBN5100には隠された機能があるの! APLやBASICが普及する前に書かれた、IBNの独自のプログラミング言語も解読できちゃうのってさ、驚愕だと思わない?」

鈴羽の説明で、ようやく俺も詳細を思い出してきた。

確かにタイターはそんなようなことを言っていたのだ。そしてタイターの予言直後、IBNの技術者が公式にその機能があることを認めた。

「いまやIBN5100でしか解読できない、失われたプログラミング言語があったりするんだよ?」

タイターが1975年へタイムトラベルした目的は、その機能を手に入れるためだったな。

萌郁も、その機能を使いたいからあんなに必死なんだろうか。

そうは思えない。あの指圧師は、IBN5100にどのような機能が搭載されているかすら知らない様子だった。

「だからIBN5100って、すっごくレアなPCなの」

そう言いながら、鈴羽は手元のピンバッジへと視線を落とした。

手の中で、延々と転がしている。

どうやらそれがクセらしかった。

……IBN5100か。手に入れれば、高く売れるかもしれんな。

研究資金の足しにするには、探すという選択肢もありかもしれん。

もっとも、今はSERNの方が優先事項ではあるが。

 

…………。

 

……。

 

 

------------------

 



644 名前:JOHN TITOR◆f8VuYnoyWU:2010/07/31(土) 07:14:31

2036年では今のような都会的な生活はされていません。
人々は自分の食べるものを自分で育てています。
世界中の経済活動は遮断され人は1日のほとんどの時間を農場で過ごします。

科学技術は間違いなく発展していますが、
それが人々に提供される機会は少ないです。

ほとんどをSERNとその背後にいる委員会が牛耳っているからです。

表面上はとても平和ですよ。
2010年ほど殺伐としていませんしね。


645 名前:名無しの預言者さん:2010/07/31(土) 07:16:16

戦争はまったく起きてないわけ?
中東のあの泥沼状態をどうやって解決したんだ?


646 名前:名無しの預言者さん:2010/07/31(土) 07:17:51

平和なのになにが不満なんでしょうか
SERNって実はいいヤツらな予感

647 名前:名無しの預言者さん:2010/07/31(土) 07:19:43

だってタイターってタイムマシンの技術をSERNからパクったんだろ?
その時点で犯罪者じゃん
どう見ても悪いのはタイター
テロリストは未来にカエレ!


648 名前:名無しの預言者さん:2010/07/31(土) 07:22:37

2036年の世界を治めているのはSERNなのです。
SERNは人々に様々な規制を設けています。

世界中の国が(あのアメリカさえも!)武装解除しました。
全ての軍隊は解体されました。

共産主義が復活し生活レベルが18世紀辺りまで戻ったと言えば分かるでしょうか。
そして今の所その社会システムは完璧に機能しています。

20世紀末に破壊したシステムが何故全世界規模で完璧に機能しているのか。
みなさんは疑問に思いませんか?
それが、私がタイムトラベルをして来た理由です。

はい、私は確かにテロリストと言われてもやむを得ないかも知れません。
私は自分たちの事はレジスタンスと考えていますが、やっている事はテロ行為です。
私のような行動を取る人間や組織は少数ながら存在します。


649 名前:名無しの預言者さん:2010/07/31(土) 07:25:46

それより他世界解釈の話をもっと詳しく知りたいわけだが
2036年ではそれが証明されたわけだよね
いったいどうやって証明したの?


650 名前:名無しの預言者さん:2010/07/31(土) 07:29:38

やっぱテロリストじゃん
何人殺したんだ? その犠牲者に俺の子供が含まれてたらどうするんだよ
マジでタイターの親を見つけ出して今のうちに殺しとくべきじゃね?


651 名前:名無しの預言者さん:2010/07/31(土) 07:29:49

だからさー
情報を小出しにしないでよ

652 名前:名無しの預言者さん:2010/07/31(土) 07:33:40

結局そういう思想の話にもっていくわけか
もしかして学生運動体験したおじいちゃんですか?
現実と妄想の区別が分からなくなってデンパ垂れ流してるだけということですね分かります


653 名前:名無しの預言者さん:2010/07/31(土) 07:37:22

ネトウヨ涙目wwwww

>>649

SERNがタイムマシン使いまくってるらしいからそれで実験したんじゃね?


654 名前:鳳凰院凶真:2010/07/31(土) 07:37:53

>>650

それを言えばお前もタイターと同類ということになる
その覚悟ができているならやるがいい

タイターに聞きたいのだが
第3次世界大戦は起きたのか?
そもそもこの時代に現れた理由はなんだ?
IBN5100は手に入ったのか?

655 名前:名無しの預言者さん:2010/07/31(土) 07:39:57

え、もしかしてジョン・タイターって共産主義工作員だったの?
今時そんなの流行らないからやめとけって


656 名前:名無しの預言者さん:2010/07/31(土) 07:44:05

タイターもデンパだがそれ以上に鳳凰院がおかしなことになっててワロタ


657 名前:名無しの預言者さん:2010/07/31(土) 07:45:30

第3次世界大戦(笑)


358 名前:名無しの預言者さん:2010/07/31(土) 07:48:44

IBN5100と言えばアキバで都市伝説になってたよね


659 名前:名無しの預言者さん:2010/07/31(土) 07:50:00

私がこの時代に来た目的は、既に説明した通り未来を変える為です。
こうして掲示板に書き込んでいるのは警鐘を鳴らす為です。
ただおそらく世界線の収束によって無意味になるでしょうが。
けれど気付いてさえ貰えれば良いのです。


>>312
第3次世界大戦とは何の事でしょうか?
それもまたあなたが見たと言う別の世界戦での私が言ったのですか?

あなたとは一度、ゆっくりお話ししたいですね。
メールアドレスにご連絡を貰えれば返事を書きます。

勿論鳳凰院さん以外の方からも、まともなメールについてはお待ちしています。
今の所、誹謗中傷のメールしか来ていませんので。

改めて連絡先を明記しておきます。
john titor@egwed. ne. jp

 

 

---------------

 

……。